イランにおける食物アレルギーの有病率とアトピー性皮膚炎との関連:PERSIANコホート
Prevalence of food allergy and its association with atopic dermatitis in Iran: Results from the PERSIAN birth cohort.
どんな研究?
01 — Summaryイランの4都市で生まれた子どもたちを24か月まで追跡した出生コホート研究で、食物アレルギー(FA)の累積発生率は24か月時点で7.7%と、過去の中東の報告より高い水準でした。また、母乳を与えられた子どもではFAの発生率が5%だったのに対し、出生後に母乳を一切与えられなかった子どもでは13%と高く、母乳育児がFA発症を抑える可能性が示されました。
要点
02 — Key points- 012歳までの食物アレルギーの累積発生率は7.7%
- 02母乳を与えられた乳児のFA発生率5%に対し、母乳なしの乳児では13%
- 03イランでも食物アレルギーが増加傾向であることが確認された
観察研究であり因果関係ではない。FA診断は保護者の申告に基づく小児科医診断で確認試験(食物負荷試験)は実施されていない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 出生コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Journal of Allergy and Clinical Immunology: Global
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1016/j.jacig.2024.100385
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related赤ちゃん・子どもの食物アレルギーの危険因子(システマティックレビュー・メタアナリシス)
40か国・約280万人を対象にした190件の研究をまとめ、子どもの食物アレルギーがどれくらい起こるか、何が関わるかを調べた大規模なレビューです。食べ物で症状を確かめた研究では、食物アレルギーはおよそ4.7%に見られました。最も確かな関わりが示されたのは、乳児期のアトピー性皮膚炎(湿疹)など、すでにあるアレルギー体質でした。
アトピー性皮膚炎・湿疹の発症パターンと食物アレルギーとの関連:日本の全国出生コホート研究
日本の約2万4000人の子どもを生後0.5歳から12歳まで追跡した研究で、アトピー性皮膚炎(湿疹)の発症パターンによって食物アレルギーのなりやすさが異なる可能性があります。早期(乳児期)に湿疹を発症した場合は、一時的であっても持続的であっても食物アレルギーのリスクが約2.3倍と最も高く、遅めに発症した場合も約1.4倍高い傾向がありました。
妊娠中・乳児期のプロバイオティクスと、子どもの食物アレルギー・腸内細菌(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中や乳児期にプロバイオティクス(体によいとされる菌)を摂ることが、子どもの食物アレルギーや腸内細菌にどう影響するかを、37件の研究からまとめたものです。妊娠中・乳児期のプロバイオティクスの摂取は、食物アレルギー全体のリスクをやや下げる(相対リスク0.79)方向と関連していました。