コホート研究

子どもと一緒にいるときの母親のスマホ・タブレット利用と、2歳児の発達(日本のエコチル調査)

Association between the duration of mothers' digital media use while with their children and two-year-old children's development from the Japan Environment and Children's Study

どんな研究?

01 — Summary

日本の「エコチル調査」の母子約3800組を対象に、子どもと一緒にいるときに母親がスマホ・タブレット・パソコンを使う時間と、2歳児の発達との関係を調べた研究です。子どもといるあいだに母親が1時間以上デジタル機器を使う場合、子どもの「言葉・社会性」の発達がやや低めでした。2時間以上では、発達の総合的な指標も低めでした。いわゆる「ながらスマホ」と子どもの発達の関連を示しています。

要点

02 — Key points
  • 01日本のエコチル調査・母子約3800組を分析したコホート研究
  • 02子どもといるとき母親が1時間以上機器を使うと、言葉・社会性の発達がやや低め
  • 032時間以上では発達の総合指標も低め
  • 04子どもと向き合う時間(応答的なやりとり)の大切さを示唆
読むときの注意 / Limitations

観察研究のため、母親の機器利用が発達を遅らせると断定はできません。機器の使い方(連絡・情報収集など内容)まではわからず、家庭の状況も影響します。利用時間は母親の自己申告です。スマホ利用を過度に責めるものではなく、子どもと目を合わせて関わる時間を意識する一つの手がかりとして捉えてください。

この研究の確からしさ

03 — Evidence
コホート研究多くの人を追跡する観察研究。因果関係の証明は限定的。

書誌情報

04 — Reference
研究デザイン
前向きコホート研究
エビデンス強度
コホート研究
掲載誌
Scientific Reports
発表年
2025
DOI
10.1038/s41598-025-87430-9
出典
OpenAlex

この研究が関わる疑問

05 — Questions

関連する研究

06 — Related
2024 · システマティックレビューメタアナリシス

デジタル機器(スマホ・タブレット等)は子どもの健康にどう影響する?システマティックレビュー

スマホやタブレットなどのデジタル機器を長く使うことが、2〜12歳の子どもの体や心の健康にどう関わるかを、複数の研究をまとめて評価した研究です。新型コロナの休校期間にオンライン学習などで画面を見る時間が増えたことの影響もあわせて調べられました。長い使用が健康面の問題と関連する可能性が示されています。

2026 · 前向きコホート研究コホート研究

絵本の読み聞かせと子どもの発達(日本のエコチル調査)

日本の大規模調査「エコチル調査」の母子約3万7千組を対象に、絵本の読み聞かせの頻度と、3歳までの子どもの発達との関係を調べた研究です。読み聞かせの頻度が高いほど、コミュニケーションをはじめ、すべての発達の領域でスコアが高い傾向がありました。とくに1歳の時点で発達がゆっくりだった子どもでも、その後よく読み聞かせをしていると、発達の伸びが大きい傾向がみられました。

2024 · 縦断研究(出生コホート)コホート研究

気質と運動発達のつながり:生後6か月〜3歳半の子どもを追った縦断研究

日本の大規模調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」のデータを使い、生後6か月から3歳までの子どもについて、生まれもった気質(活発さや感情の出やすさなど)と運動の発達がどう関わるかを調べた研究です。気質と運動の発達は互いに関連しており、子ども自身の特徴が運動の伸び方の個人差に関わっている可能性が示されました。