長期間の母乳と、乳幼児のむし歯(システマティックレビュー・メタアナリシス)
Risk of Early Childhood Dental Caries Associated With Prolonged Breastfeeding: A Systematic Review and Meta-Analysis.
どんな研究?
01 — Summary長く母乳を続けることと、乳幼児のむし歯(早期小児う蝕)との関係を、多くの研究からまとめたシステマティックレビュー・メタアナリシスです。24か月(2歳)を超えて母乳を続けることは、乳幼児のむし歯のリスクの高まりと関連していました。母乳そのものが悪いわけではなく、歯が生えた後の口の中のケアが大切であることを示しています。
要点
02 — Key points- 01長期の母乳とむし歯の関係をまとめたSR・MA
- 0224か月を超える母乳はむし歯リスクの上昇と関連
- 03母乳をやめる必要はないが、歯が生えたら歯みがきなどのケアが重要
- 04特に夜間の授乳後のケアに注意
観察研究が中心で、母乳が直接むし歯を作ると断定はできません。砂糖の摂取や歯みがきの習慣など他の要因が大きく関わります。WHOなどは2歳以降の母乳継続も推奨しており、これは母乳を否定するものではなく、口腔ケアの大切さを示すものです。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー・メタアナリシス
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- International Journal of Paediatric Dentistry
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1111/ipd.13313
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related濃度の違うフッ素入り歯みがき粉と、むし歯予防(コクランのレビュー)
フッ素入りの歯みがき粉が子どものむし歯を防ぐかを、1年以上追跡したランダム化比較試験をまとめたコクランのレビューです。フッ素入りの歯みがき粉でみがくことは、フッ素なしに比べてむし歯をはっきり減らし、濃度が高いほど予防効果が大きいことが示されました。ただし濃度が高すぎると、発達中の歯に白い斑点(歯のフッ素症)が出るリスクもあります。
母乳育児と、子ども〜大人にかけてのBMIの変化(システマティックレビュー)
母乳育児が、その後の人生でのBMI(体格の指標)の変化にどう関わるかを、3件のランダム化比較試験と24件の長期コホート研究からまとめたレビューです。多くのコホート研究で、母乳で育った子どもはその後のBMIが低め、つまり肥満になりにくい傾向が示されました。
不健康な飲食物の摂取と、子どものむし歯(システマティックレビュー)
砂糖の多い食品や飲み物など、健康によくない飲食物の摂取と、子どものむし歯との関係を、多くの研究からまとめたシステマティックレビューです。10歳以下の子どもでは、こうした不健康な飲食物の摂取がむし歯のリスクを高めることが示されました。