母乳育児と、子ども〜大人にかけてのBMIの変化(システマティックレビュー)
Breastfeeding and the Longitudinal Changes of Body Mass Index in Childhood and Adulthood: A Systematic Review.
どんな研究?
01 — Summary母乳育児が、その後の人生でのBMI(体格の指標)の変化にどう関わるかを、3件のランダム化比較試験と24件の長期コホート研究からまとめたレビューです。多くのコホート研究で、母乳で育った子どもはその後のBMIが低め、つまり肥満になりにくい傾向が示されました。
要点
02 — Key points- 013件のランダム化比較試験と24件のコホート研究をまとめたレビュー
- 02母乳育児はその後のBMIの低さ(肥満になりにくさ)と関連
- 03多くの研究で同じ方向の結果が見られた
- 04BMIの長期的な変化に注目した点が新しい
多くは観察研究で、母乳が直接肥満を防ぐと断定はできません。家庭の生活習慣や経済状況など他の要因も関係します。母乳・ミルクの選択は家庭の事情によるもので、優劣を決めるものではありません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Advances in Nutrition
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.1016/j.advnut.2023.100152
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related母乳育児は子どものBMI・肥満に影響するか(中国の全国調査)
中国の全国的な追跡調査(China Family Panel Studies)の7967人の子どもを対象に、母乳の期間と子どものBMI・肥満との関係を調べました。さまざまな分け方で検討したところ、母乳の期間が長いほど、BMIが中〜低めの子ではむしろBMIが高い傾向が見られました。著者らは、肥満対策として母乳育児を一律に推奨することには慎重であるべきだと結論づけています。
乳児期の母乳と、その後の体格(茨城の子どもの20年追跡)
乳児期の授乳方法と、その後3〜22歳での体格との関係を、日本(茨城県)の子どもを20年追跡して調べた研究です。3歳の時点では、母乳で育った子どもはミルクの子どもより体重・過体重がやや少なめでした。しかし思春期以降では、授乳方法による体格の差ははっきりしなくなりました。母乳の体格への影響は、あっても幼児期までの小さなものと考えられます。
子どものころの超加工食品と、若い大人になってからの体重との関係(17年間の追跡)
イギリスの長期コホート研究で、3061人を7歳から24歳まで17年間追いかけ、子どものころの超加工食品(インスタント食品やスナックなど加工度の高い食品)の摂取と、大人になってからの体型との関係を調べました。7歳のときに食事に占める超加工食品の割合が高いほど、24歳でのBMIがやや高くなる傾向が見られました。