母親の太りすぎ・妊娠糖尿病と、生まれてから思春期はじめまでの子どもの体脂肪の変化の関係
Association of maternal overweight and gestational diabetes mellitus with offspring adiposity trajectory: from birth to early adolescence.
どんな研究?
01 — Summary母親が妊娠中に太りぎみだったことや妊娠糖尿病があったことが、子どもの体脂肪のつき方とどう関わるかを、約560組の母子を生まれてから9〜14歳ごろまで追って調べました。母親が太りぎみ、または妊娠糖尿病があった子どもは、皮下脂肪が早く増えていく傾向が見られ、両方あった場合にもっとも増え方が大きい傾向でした。
要点
02 — Key points- 01母親の太りすぎや妊娠糖尿病が、子どもの体脂肪の増え方と関連する傾向
- 02両方あった母親の子どもで、脂肪が急に増えるパターンが最も多かった
- 03生まれてから思春期はじめまで長く追った前向きの研究
- 04対象は約560組と中規模で、香港の集団を調べている
観察研究のため、母親の状態が子どもの体脂肪を直接決めるとは言えず、関連であって因果ではありません。対象は約560組と比較的少なく、香港の集団のデータで、日本の子どもにそのまま当てはまるとは限りません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向きコホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Diabetologia
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1007/s00125-025-06468-6
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠前の肥満・妊娠糖尿病と、生まれてから6歳までの子どものBMIの変化(GrownB研究)
妊娠前に太りぎみ・肥満だった母親の子どもと、ふつうの体重だった母親の子どもで、生まれてから6歳までのBMI(体格の指標)の変化を約2万人のデータで比べました。妊娠前に太りぎみ・肥満だった母親の子どもは、0〜2歳でも2〜6歳でもBMIがやや高めに推移する傾向が見られました。一方、妊娠糖尿病があったかどうかでは、はっきりした差は見られませんでした。
妊娠前の太りすぎと、出産から4〜7年後の母親と子どもの体重との関係
妊娠前に太りぎみ・肥満だった母親と、その子どもの体重を、出産から4〜7年後に調べました。母親自身は太りすぎや肥満が続いている割合が高い傾向がはっきり見られました。一方、子どもの肥満については、太りぎみ・肥満だった母親の子どもで割合がやや高めでしたが、他の要因を考え合わせると統計的にはっきりした関連とは言えませんでした。
妊娠中の運動・食事は妊娠糖尿病を防ぐか(個人データを統合したメタアナリシス)
妊娠中の運動や食事の改善(生活習慣の取り組み)が、妊娠糖尿病を防ぐかを、92件の試験(約3万2千人)の個人データを統合して調べたメタアナリシスです。生活習慣の取り組みによって、妊娠糖尿病になるリスクが約10%下がる傾向が見られました。