母乳育児の期間や母乳だけで育てることと、3〜5歳の子どもの言葉の発達の目安との関連(米国の全国調査)
Relationship Between Breastfeeding Duration and Exclusivity on Various Language Milestones in United States Children Aged 3-5 Years.
どんな研究?
01 — Summaryアメリカの全国規模の子どもの健康調査(2022〜2023年、約2万3千人)のデータを使い、授乳のしかたと3〜5歳の言葉の発達の目安16項目との関連を調べた横断研究です。授乳を「一度もしていない」を基準に4つのグループに分けて比べました。6か月まで母乳を続けたグループ(混合・完全母乳のどちらも)は、就学準備に関わる項目を含む多くの言葉の指標で良い方向の関連が見られました。
要点
02 — Key points- 01米国の全国調査データ(約2万3千人)を使った横断研究。
- 02授乳のしかたを4グループに分け、言葉の発達の目安16項目と比べた。
- 036か月まで母乳を続けたグループで、多くの言葉の指標と良い方向の関連が見られた。
- 04就学準備に関わる項目でも同様の関連がみられた。
- 05ある一時点のデータで、原因と結果の前後関係は分からない。
ある一時点で集めた横断研究のため、関連が見られても母乳が言葉の発達を良くした因果関係を示すものではありません。授乳の状況や言葉の発達は保護者の回答に基づき、思い出しや家庭の背景による偏りが入りやすい点に注意が必要です。米国の集団が対象で、結果をそのまま一般化することはできません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究(観察研究、二次解析)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Children
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.3390/children12060719
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related栄養を超えて:母乳育児の期間と、5歳時点の発達との長期的な関連を調べた研究
ブルガリアで生まれた満期産の赤ちゃん92人を5歳まで追いかけた前向き観察研究です。授乳の期間や方法を保護者の回答で集め、5歳のときに発達を評価しました。母乳を6〜12か月続けたグループは、6か月未満のグループより行動面の発達が良い傾向が見られ、言葉の発達でもいくらか差がありました。ただしこの差は統計の方法によっては一貫して確認されず、慎重に解釈する必要があると著者も述べています。
母乳育児の期間や母乳だけで育てることと、幼児期の認知能力との関連を調べた研究
カナダの2210家族の子どもを4歳から7歳まで追いかけ、記憶の範囲や算数の力を標準的な課題で測った観察研究です。家庭の背景による偏りを統計的に調整したうえで、母乳だけで育てた子どもとミルクで育てた子どもを比べました。算数の力や記憶の範囲に、はっきりした差は見られませんでした。一方で、母乳を混合で平均6.8か月続けた子どもは、母乳を一度も飲まなかった子どもより記憶の範囲がわずかに高く、その差は7歳まで続きました。
母乳を与えた期間と、若者の認知の成績
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