父親の喫煙・母親の受動喫煙が赤ちゃんに与える影響:EHF出生コホート
Paternal smoking and maternal secondhand smoke exposure and the effects on the offspring: results from the EHF (Environmental Health Fund) birth cohort.
どんな研究?
01 — Summary喫煙するパートナー(父親)を持つ非喫煙の妊婦の94%が受動喫煙にさらされていたことが示されました。母親の尿中コチニン(喫煙の指標)が高いほど赤ちゃんの出生体重が低い傾向があり、特に男児でより顕著でした。父親の喫煙をなくすことが、妊婦を受動喫煙から守るために重要です。
要点
02 — Key points- 01喫煙パートナーがいる非喫煙妊婦の94%が受動喫煙にさらされていた
- 02母親の尿中コチニン高値は赤ちゃんの出生体重低下と関連(特に男児)
- 03父親の喫煙が主要な受動喫煙源と確認された
対象が96組と非常に小規模。自己申告の喫煙状況には過少報告の可能性がある。観察研究であり因果関係ではない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 出生コホート研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Israel Journal of Health Policy Research
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1186/s13584-025-00706-3
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中の物質曝露と出生体重:HEALthy Brain and Child Development(HBCD)研究の知見
米国の大規模多施設コホート(HBCD)から、妊娠中のニコチン・アルコール・大麻・オピオイドへの曝露と出生体重・在胎週数との関連を調べた。ニコチン曝露は出生体重の低下と関連し、アルコール・大麻・オピオイドも一定の影響を示したが、物質の種類や曝露量によって関連の強さが異なった。
妊娠中の室内大気汚染・受動喫煙への曝露と出生アウトカムの関連:アフリカ出生コホート研究
妊娠中に粒子状物質(PM10)や一酸化炭素(CO)などの室内大気汚染に曝露した場合、生まれた赤ちゃんに呼吸窮迫が起こる傾向が見られました。受動喫煙(尿中コチニンで測定)も発育への悪影響と関連していました。ただしいずれも傾向に留まり(統計的有意に届かなかった指標もある)、観察研究であるため因果関係の確立は難しい。
母親の喫煙曝露と子どものぜんそく様喘鳴の型:日本環境と子どもの健査研究のコホート研究
日本の約7.3万人の母子を対象とした大規模コホート研究で、妊娠前・妊娠中の母親の喫煙が子どもの喘鳴(ぜーぜーという呼吸)のパターンに与える影響を調べました。妊娠中に喫煙していた母親の子どもは、「早期の一過性の喘鳴」や「持続性の喘鳴」のリスクが有意に高く、1日1〜10本の喫煙でも1.43〜1.64倍、11本以上では1.67〜2.32倍のリスク上昇がみられました。さらに、受動喫煙(タバコの煙を吸わされること)も早期喘鳴や持続性喘鳴のリスクを高めていました。禁煙していても妊娠前から喫煙歴があると非喫煙に比べてリスクが高い傾向があり、喫煙は妊娠前の段階から子どもに影響する可能性が示されています。