妊娠中の葉酸サプリと小児ぜんそく:ヘルシーグロース研究の知見
Maternal Folic Acid Supplementation, Perinatal Factors, and Pre-Adolescent Asthma: Findings from the Healthy Growth Study.
どんな研究?
01 — Summaryギリシャの小学生2332人を対象とした横断研究で、妊娠中の葉酸サプリと11歳頃のぜんそくとの関連を調べました。葉酸の摂取量・タイミングによってぜんそくリスクが変わる可能性が示唆されましたが、関連するペリネイタル因子や環境因子が影響を修飾することも分かりました。ぜんそくと妊娠中の葉酸の関係はまだ明確ではなく、さらなる研究が必要です。
要点
02 — Key points- 01妊娠中の葉酸サプリと11歳頃のぜんそくとの関連を検討した
- 02葉酸以外のペリネイタル・環境因子がぜんそくリスクを修飾する可能性がある
- 03葉酸とぜんそくの関係は現時点で確定的でなく、さらなる研究が必要
横断研究であり因果関係は言えない。ギリシャの集団に限定されており一般化には注意が必要。葉酸摂取の評価はアンケートによる自己申告で精度に限界がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Nutrients
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.3390/nu17182989
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related大気汚染と小児の呼吸器疾患の発症:スコーピングレビュー
2013〜2024年の22の研究をまとめたスコーピングレビューでは、PM2.5などの大気汚染物質への曝露が子どもの急性(咳・喘鳴・肺炎)および慢性(ぜんそく・アレルギー性鼻炎)の呼吸器疾患リスクと関連していることが示されました。特に胎児期や乳幼児期の曝露は肺の発育に長期的な影響をもたらす可能性があります。社会経済的な格差もリスクに影響します。
妊娠中のビタミンA・C・E摂取と子どもの呼吸器健康:システマティックレビューとメタアナリシス
妊娠中の喫煙環境にいた場合、ビタミンCのサプリメント(500mg/日)が子どもの喘鳴を減らす可能性が2件のRCTで示されました。また観察研究では妊娠中のビタミンE摂取量が多いほど2歳時の喘鳴が36%少ない傾向がありました。一方でビタミンAについては子どもの呼吸器健康への明確な効果は示されませんでした。全体のエビデンスの確実性は低いです。
IVF妊娠における母親のメチル供与体摂取量と新生児の体格の関係
体外受精(IVF)と自然妊娠の母親265組を比較し、妊娠後期のメチル供与体(葉酸・コリン・ベタインなど)摂取量と新生児の体格との関係を調べました。IVF群では葉酸・ビタミンB12のサプリ摂取が多かったものの、新生児の体重・身長などには両群間で差はなく、メチル供与体摂取量との関連も見られませんでした。また両群とも食事からのコリン摂取が推奨量を大きく下回っていました。