精神疾患を持つ母親の産後1か月時点の授乳方法の違いと完全母乳育児に関わる要因
Differences in infant feeding methods at one month postpartum among women with psychiatric disorders and factors influencing exclusive breastfeeding
どんな研究?
01 — Summary精神疾患を抱える母親149人を対象にした後ろ向き研究で、産後1か月時点での授乳方法(完全母乳・混合・ミルクのみ)の分布と、完全母乳育児に関連する要因を調べました。精神疾患を持つ母親は一般集団と比べ完全母乳育児率が低い傾向があり、向精神薬の種類や精神疾患のタイプが授乳方法に関係する可能性が示されました。
要点
02 — Key points- 01精神疾患を持つ母親では完全母乳育児率が低い傾向がある
- 02向精神薬の使用が授乳方法の選択に影響する可能性がある
- 03精神疾患の種類によっても授乳方法の分布が異なる可能性がある
後ろ向き研究でサンプル数が149人と少ない。単施設での研究であり代表性に限界がある。観察研究のため因果関係の推定は困難。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 後ろ向き観察研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Community Mental Health Journal
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1007/s10597-025-01434-7
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related授乳方法と生後1年間の夜間睡眠時間の変化との関連
生後1年間にわたって193組の母子を追跡した研究で、授乳方法と乳児の夜間睡眠時間の関係を調べました。母乳の摂取量が多いほど夜間睡眠時間が長い傾向があり、この関連は月齢が上がるにつれて弱まりました。添い寝は母乳育児と関連していたものの、夜間睡眠時間そのものとは関連しませんでした。
産後の母親の機能と育児ストレス:授乳方法による比較
日本人の初産婦1120人を対象に、授乳方法(完全母乳・混合・完全人工乳)によって産後の疲労感や育児ストレスがどう異なるかを生後6か月まで追跡した研究です。完全母乳の母親は授乳の頻度が多い一方、赤ちゃんが寝付くまでの時間が短い傾向がありました。混合栄養の母親は生後1〜2か月に疲労が強く、育児ストレスも高い傾向がみられました。完全人工乳の母親は生後6か月時点で育児ストレスが最も高い傾向がありました。
周産期における乳児貧血のリスク因子
東京の聖路加国際病院で生まれた3472組の母子を追跡し、生後3・6・9か月での乳児貧血のリスク因子を調べた研究です。授乳方法が乳児貧血の最も重要なリスク因子で、完全母乳育児の乳児は混合栄養や人工栄養の乳児より貧血になりやすい傾向がありました。また、臍帯血のヘモグロビン値が低い乳児も後期乳児期に貧血になりやすい可能性が示されました。