コロナ世代:おなかの中で新型コロナにさらされた子どもの発達への影響
The COVID generation: the neurodevelopmental consequences of in-utero COVID-19 exposure.
どんな研究?
01 — Summary妊娠中に新型コロナにさらされた赤ちゃん(39組)と、流行前に生まれた赤ちゃん(103組)の脳と発達を比べた研究です。さらされた赤ちゃんでは、新生児期の脳の一部の体積に違いがみられ、2歳時点で認知や社会性の発達の点数がやや低い傾向が報告されました。脳の体積の違いが、認知の差の一部を説明していたとしています。
要点
02 — Key points- 01妊娠中に新型コロナにさらされた赤ちゃんと流行前の赤ちゃんを比較
- 02新生児期の脳の一部の体積に違いがみられた
- 032歳時点で認知や社会性の発達の点数がやや低い傾向
- 04脳の体積の違いが認知の差の一部を説明していた
- 05人数が少ない前向きの観察研究
流行前と流行中に生まれた子どもを比べる観察研究で、感染と発達の関連を示すにとどまり、因果関係を証明するものではありません。さらされた子どもは39人と少なく、生活環境や流行時期の違いなど、ほかの要因の影響も残ります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向きコホート研究(観察研究)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Brain, behavior, and immunity
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1016/j.bbi.2025.106238
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中の新型コロナ感染による新生児の抗体と、子どもの発達
妊娠中に新型コロナに感染した母親から生まれた子ども399人を、最長で約5年追った研究です。新生児の血液中の新型コロナへの抗体が高いほど、その後の発達の遅れ(とくにことばの遅れ)のリスクがやや高い傾向がみられました。この関連は男の子や、妊娠初期に感染した場合でとくに目立ったと報告されています。
新型コロナに関連する発達のリスクをもつ赤ちゃんにみられる、母子の免疫の特徴
妊娠中に新型コロナに感染した母親から生まれた子どもの発達を追った研究です。妊娠中に感染した子ども(172人)では、感染していない子どもにくらべて発達の遅れがみられる割合が約10倍(11.6%対1.6%)、自閉スペクトラム症の疑いの割合も約2倍と報告されました。さらに一部の母子の血液を調べると、発達のリスクに関わるとされる免疫のはたらきの乱れが見つかったとしています。
運動は子ども・思春期の「注意力」を高めるか(ランダム化比較試験のまとめ)
8〜17歳を対象に、運動の取り組みが「注意力」にどう影響するかを、9件のランダム化比較試験からまとめたシステマティックレビューです。運動によって、集中力・選択的注意・持続的注意・処理速度などがおおむね一貫して改善していました。短時間の運動でも効果が見られ、長く続けるほど安定した改善につながる傾向でした。