子どもの発熱・痛みへのアセトアミノフェンとNSAIDs(イブプロフェンなど):効果と安全性の総説
Efficacy and Safety of Paracetamol and NSAIDs for Fever and Pain Management in Children with Chronic Diseases: A Narrative Review.
どんな研究?
01 — Summary子どもの発熱や痛みに使うアセトアミノフェン(パラセタモール)と、イブプロフェンなどのNSAIDsについて、効果と安全性を専門家がまとめた総説です。アセトアミノフェンは多くの場面で最初に選ばれやすく、NSAIDsは炎症をおさえる働きが加わりますが、脱水や腎臓の問題がある子では注意が必要とされています。手術後などでは2剤を組み合わせると痛みがやわらぐことがあり、副作用が大きく増えるわけではないと述べられています。ただし、もとになる研究は限られ、多くが観察研究だとも指摘しています。
要点
02 — Key points- 01アセトアミノフェンとNSAIDs(イブプロフェンなど)を比べた専門家の総説
- 02アセトアミノフェンは多くの場面で最初に選ばれやすい
- 03NSAIDsは脱水・腎臓・出血の問題がある子では注意が必要
- 04術後の痛みでは2剤の組み合わせで効果が高まることがある
- 05もとになる証拠は限られ、観察研究が多いと指摘
系統的に集計したものではなく、専門家が選んで述べた総説(ナラティブレビュー)です。著者自身が、根拠は限られ多くが観察研究だと述べています。慢性の病気を持つ子を主な対象にしており、健康な子の一般的な発熱とは前提が異なる点に注意してください。薬の選び方や量は子どもの状態で変わるため、医師・薬剤師に相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 総説(ナラティブレビュー)
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Children
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.3390/children13010071
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子どもにおけるアセトアミノフェンとイブプロフェンの副作用:総説
子どもの発熱・痛みによく使われるアセトアミノフェンとイブプロフェンについて、報告された副作用をまとめた総説です。どちらも安全性はよく知られた薬ですが、近年は使用量が増え、それにともない副作用の報告も増えていると述べています。とくにイブプロフェンの市販利用が大きく伸び、同じくらい使った場合で比べると、イブプロフェンの方が重い副作用の報告がやや多い傾向があったとしています。著者は、保護者への説明と適切な使い方の指導が大切だとまとめています。
発熱した子どもでの飲み薬の解熱効果:ジピロンとイブプロフェンの比較(システマティックレビュー・メタアナリシス)
発熱した子どもで、飲み薬のジピロン(メタミゾール)とイブプロフェンの熱を下げる効果を比べた、ランダム化比較試験3件をまとめた研究です。両者の熱の下がり方に大きな差はみられませんでした。ただしジピロンは、まれに重い副作用(白血球が減るなど)が報告されているため、多くの先進国で使われていない薬です。あくまで解熱効果の比較として参考になる研究です。
子どもの発熱への対応と解熱剤の使い方:オーストラリアの救急外来の医師・看護師調査
オーストラリアの救急外来22施設の医師・看護師539人に、子どもの発熱への対応を質問した調査です。国際的な指針は「熱の数字を下げるためではなく、子どものつらさをやわらげる目的で、解熱剤は1種類だけ使う」ことをすすめていますが、指針どおりに答えた人は1割未満でした。落ち着いていて水分もとれている子でも多くが解熱剤を使うと答え、約半数は2種類を併用すると答えました。さらに3割以上が、今かかっている病気での熱性けいれんを防ぐために解熱剤を使うと答えました。