体外受精を受けた子宮内膜症の女性における妊娠・周産期合併症:システマティックレビューとメタアナリシス
Association between endometriosis and adverse reproductive and perinatal outcomes in women undergoing assisted reproductive technology: a systematic review and meta-analysis.
どんな研究?
01 — Summary体外受精(ART)で妊娠した子宮内膜症の女性(約93,000人)と非子宮内膜症の対照群(約135万人)の妊娠・出産の結果を29の研究でまとめました。子宮内膜症がある人はARTの妊娠率・生産率が低く、早産・前置胎盤・産後出血・低出生体重・死産のリスクが有意に高い傾向がありました。ART後の妊娠管理には注意が必要なことが示唆されます。
要点
02 — Key points- 01子宮内膜症女性のART妊娠率(RR 0.85)・生産率(RR 0.72)が低い傾向
- 02早産リスク1.28倍、前置胎盤2.25倍、産後出血1.31倍、低出生体重1.16倍
- 0329コホート研究・93,071名の子宮内膜症女性を含む大規模メタアナリシス
観察研究のメタアナリシスであり因果関係は示せない。研究間の異質性(I²が高い)があり、民族・子宮内膜症のステージ・ARTの方法が異なる。出版バイアスの可能性もある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー・メタアナリシス
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Frontiers in Medicine
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.3389/fmed.2026.1630529
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠糖尿病と母子の有害アウトカム:メタアナリシスのアンブレラレビュー
妊娠糖尿病(GDM)が母子の健康にどう影響するかを、複数のメタアナリシスをまとめて評価しました。母親では心血管疾患・糖尿病・高血圧などへのリスク上昇が強いエビデンスで支持されました。新生児では先天性心疾患(心房中隔欠損・心室中隔欠損)、NICUへの入院、早産などとの関連も示されました。
妊娠中のオメガ3補給と、赤ちゃんの体格・出産の経過との関係(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中にオメガ3(魚油・DHAなど)を補給することが、赤ちゃんの体格や出産の経過にどう関わるかを調べた23件のランダム化比較試験をまとめた研究です。補給した約1万2千人と、しなかった約1万2千人を比べました。全体として、オメガ3を補給したグループでは早産になる割合がやや低く、生まれたときの体重・身長・頭囲がわずかに大きい傾向がみられました。ただし効果の大きさは小さく、解析の仕方によっては差がはっきりしなくなるものもありました。
妊娠中の抗精神病薬使用と新生児の健康:システマティックレビューとメタアナリシス
妊娠中に抗精神病薬(精神科薬)を服用した場合の赤ちゃんへの影響を、12本の研究(計1,000万以上の妊娠)でまとめました。先天異常のリスクは統計的に有意ではなく(OR 1.27、信頼区間が1をまたぐ)、早産リスクは有意に高い傾向(OR 1.35)でした。ただし研究間のばらつきが大きく、薬をやめることによる重症精神疾患の再燃リスクとのバランスを考慮した上で、主治医と相談して判断する必要があります。