「静かにさせるためにスマホを渡す」:5歳未満の子どもを持つ保護者のスクリーンタイム管理に関する質的研究(南インド)
'We just give the phone so they stay quiet': a qualitative exploration of screen time practices among caregivers of children younger than 5 years in south India
どんな研究?
01 — Summaryインド・タミルナードゥ州の54名の保護者(母親・祖母・父親)を対象に、5歳未満の子どものスクリーンタイム管理の実態を調べました。安全への不安・遊び場の不足・家事の必要性などを理由にスクリーンを使っている保護者が多く、ほとんどが害を認識しているにもかかわらず、食事中のあやしや静かにさせるためにスマホを使っていました。家族のルールの不統一や祖父母の使い方が管理を難しくしていました。
要点
02 — Key points- 01遊び場の不足・家事・子どもをあやす必要性がスクリーン使用の主な理由
- 02ほとんどの保護者が害を認識しているが、感情的な抵抗や家族内不一致で制限が難しい
- 03都市部・農村部で違いはほとんどなく、構造的・家族レベルの課題が共通していた
質的研究であり、結果の量的な一般化には限界がある。インド特定の文化的・社会的背景の影響を受けており、日本などへの直接的な適用には注意が必要。スクリーンタイムの客観的測定は行っていない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 質的研究(フォーカスグループ)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- BMJ Open
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1136/bmjopen-2025-108729
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related幼児のテクノロジー使用に関する保護者と医療専門家の認識を評価するアンケートの体系的レビュー
2010〜2024年に発表された0〜5歳の子どものテクノロジー使用に関する保護者の認識を調べた研究85件をレビューしました。保護者はデジタル機器の学習面でのメリットを認めつつも、子どもの身体的健康・感情・行動への悪影響を懸念していました。調査に使われた質問票の多くは信頼性・妥当性の検証が不十分であり、今後はより精度の高いツールの開発が求められます。
デジタル機器(スマホ・タブレット等)は子どもの健康にどう影響する?システマティックレビュー
スマホやタブレットなどのデジタル機器を長く使うことが、2〜12歳の子どもの体や心の健康にどう関わるかを、複数の研究をまとめて評価した研究です。新型コロナの休校期間にオンライン学習などで画面を見る時間が増えたことの影響もあわせて調べられました。長い使用が健康面の問題と関連する可能性が示されています。
デジタルメディアへの暴露と子どもの健康:イタリア小児科学会の推奨
イタリア小児科学会のデジタル依存委員会が、2018〜2025年の国際文献をシステマティックレビューし、未成年者のデジタルメディア使用の影響をまとめました。過剰・無制限な使用は、肥満・言語発達の遅れ・注意力の低下・睡眠障害・視力低下(近視の進行)・不安やうつなどと関連することが示されました。委員会はスマートフォンは13歳以降、SNSは14〜18歳以降に制限することなどを推奨しています。