専任授乳専門家と家族参加の協働による早産児の母乳育児改善
Enhancing breastfeeding outcomes in preterm infant: a collaborative approach with dedicated lactation specialists and family engagement
どんな研究?
01 — Summary中国の病院で超低出生体重の早産児を対象に、専任の授乳専門スタッフを配置しデジタルツールを活用した支援モデルを導入したところ、母乳育児率が約42%から62%に有意に上昇しました。初乳の利用率や退院時の母乳育児率も改善しました。専門家サポートと家族の関与を組み合わせることが早産児の母乳育児促進に役立つ可能性を示しています。
要点
02 — Key points- 01専任授乳専門チーム導入後、母乳育児率が42.5%から62.4%へ有意に上昇した
- 02初乳の利用率も19%から36.5%へ改善した
- 03退院時の母乳育児率も26.4%から37%に上昇した
非同時対照の前後比較研究であり、ランダム化されていないため交絡因子の影響が排除できない。単施設研究で、中国の一病院の結果が他の環境にそのまま当てはまるとは限らない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 非同時対照による前後比較研究(準実験的デザイン)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Journal of Perinatology
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1038/s41372-025-02482-z
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — RelatedNICUへのディベロップメンタルケア導入と早産児の早期臨床アウトカム
ウクライナの1施設でディベロップメンタルケア(カンガルーケアを含む)を導入する前後の早産児210人を比較した観察研究です。ケア導入後は、遅発性敗血症・脳室内出血・未熟児網膜症(重症)の割合が低下し、在院日数や人工呼吸器装着期間も短くなりました。また退院時の母乳育児率が高い傾向もみられました。
NICUを退院する早産児の直接授乳に関連する要因:コホート研究
中国の新生児集中治療室(NICU)に入院した早産児373人を対象に、退院時に直接母乳授乳ができているかどうかに関係する要因を調べたコホート研究です。退院時に直接授乳できていた赤ちゃんは約57%でした。低出生体重と母親の授乳への自信の低さが直接授乳の妨げになりやすく、乳房の発達が正常であることと経口哺乳への移行が早いことが直接授乳を助ける傾向が見られました。
34週生まれの安定した早産児:母親との同室(ルーミングイン)とNICU入院の比較
34週で生まれた臨床的に安定した早産児121人を対象に、母親と同室(ルーミングイン、RI)した群とNICUに入院した群(NU)を比較した後ろ向き観察研究です。RI群は早期に肌対肌の接触・初乳摂取が得られ、退院15日後の完全母乳率がRI63%対NU38%と有意に高く、経鼻胃管が少なく、入院期間も短い(8日対19日)ことが分かりました。両群で合併症の発生率に差はありませんでした。