0.01%アトロピンとオルソケラトロジーの併用が子どもの近視抑制に役立つかを調べた2年間の無作為化試験
The efficacy and safety of combined 0.01% atropine and orthokeratology for childhood myopia control: a 2-year randomized clinical trial.
どんな研究?
01 — Summary8〜12歳の近視の子ども96人を、オルソケラトロジー(夜つける特殊なコンタクトレンズ)だけのグループと、それに0.01%アトロピン点眼を加えたグループにくじ引きで分け、2年間調べた試験です。点眼を加えたグループの方が、目の奥行き(眼軸長)の伸びがゆるやかでした。レンズだけの場合に併用すると、近視の進行をさらに抑える効果が期待できることが示されました。
要点
02 — Key points- 018〜12歳の子どもを対象にした2年間の無作為化比較試験。
- 02オルソケラトロジー単独より、0.01%アトロピンを併用した方が目の奥行きの伸びがゆるやかだった(0.33mm対0.43mm)。
- 03とくに近視が軽め、または8〜10歳の子どもで差がはっきりしていた。
- 04目の表面への影響は少なく、おおむね安全に続けられた。
- 05併用により単独より効果が上乗せされる可能性が示された。
参加人数は96人と多くなく、観察は2年間です。点眼をやめた後の戻りや、より長期の効果はこの結果だけでは分かりません。対象はアジアの子どもが中心です。オルソケラトロジーもアトロピン点眼も医療行為であり、使用は眼科医の診断と指示が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- Frontiers in Pediatrics
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.3389/fped.2026.1809296
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子どもの近視抑制について、アトロピン・オルソケラトロジー・低出力赤色光照射の効果を比べたシステマティックレビュー・ネットワークメタアナリシス
子どもの近視の進行を抑える方法として、0.01%アトロピン点眼、オルソケラトロジー(夜つける特殊なコンタクトレンズ)、低出力の赤色光照射、これらの組み合わせを、無作為化比較試験41件(合計6434眼)をまとめて比べた研究です。いずれの方法も、何もしない場合に比べて近視の進行を抑える効果がありました。目の奥行きの伸びを抑える点では赤色光照射が最も効果的という結果でしたが、安全性の確認はさらに必要です。
低濃度アトロピン点眼(0.01〜0.05%)が子どもの近視の進行を抑えるかを調べたシステマティックレビュー・メタアナリシス
4〜18歳の近視の子どもを対象にした無作為化比較試験13件(合計2529人)をまとめて分析した研究です。低濃度のアトロピン点眼(0.01〜0.05%)は、有効成分なしの点眼と比べて、目の奥行き(眼軸長)が伸びる量や近視の度合いの進みをわずかに抑えました。比較的安全に使えるとされましたが、研究ごとのばらつきは大きいものでした。
子どもの近視進行を抑える低濃度アトロピン点眼(0.01%・0.03%)の効果を調べた無作為化試験(STAR試験)の24カ月成績
ヨーロッパとアメリカで、3〜14歳の近視の子ども847人を、有効成分なしの点眼・アトロピン0.01%・0.03%の3群にくじ引きで分けて2年間調べた試験です。どちらの濃度のアトロピンも、近視が進む速さを有効成分なしの点眼よりわずかに遅らせました。とくに、もともと進行が速かった子どもで効果が大きい傾向でした。副作用ではまぶしさが多めでしたが、おおむね問題なく続けられました。