小児の食物タンパク質誘発性腸炎症候群(FPIES):病態・診断・管理の最新レビュー
Food protein-induced enterocolitis syndrome in children: An updated review on pathogenesis, diagnosis, and management
どんな研究?
01 — SummaryFPIES(フィーズ)は、牛乳・大豆・米・オーツ麦などの食物タンパクに対するアレルギー反応で、主に生後1年以内に発症します。IgE抗体は関与せず、食後1〜4時間に繰り返す嘔吐・下痢・ぐったりが特徴で、敗血症や胃腸炎と間違われやすいです。多くは3〜5歳までに自然に治りますが、原因食品の除去が現状唯一の対処法です。
要点
02 — Key points- 01主な原因食品は牛乳・大豆・米・オーツ麦で、急性型では食後1〜4時間に嘔吐・ぐったりが起きる
- 02IgE抗体・皮膚テストは陰性で、一般的な食物アレルギー検査では見つからない
- 03多くは3〜5歳までに自然寛解するが、牛乳・大豆アレルギーでは成人まで持続する場合がある
ナラティブレビューであり、一次研究ではない。FPIESの有病率や病態はまだ不明な点が多く、2017年の国際ガイドライン以降もエビデンスが積み上がっている途中である。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ナラティブレビュー
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- World Journal of Clinical Pediatrics
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.5409/wjcp.v15.i2.112843
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related赤ちゃん・子どもの食物アレルギーの危険因子(システマティックレビュー・メタアナリシス)
40か国・約280万人を対象にした190件の研究をまとめ、子どもの食物アレルギーがどれくらい起こるか、何が関わるかを調べた大規模なレビューです。食べ物で症状を確かめた研究では、食物アレルギーはおよそ4.7%に見られました。最も確かな関わりが示されたのは、乳児期のアトピー性皮膚炎(湿疹)など、すでにあるアレルギー体質でした。
妊娠中・乳児期のプロバイオティクスと、子どもの食物アレルギー・腸内細菌(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中や乳児期にプロバイオティクス(体によいとされる菌)を摂ることが、子どもの食物アレルギーや腸内細菌にどう影響するかを、37件の研究からまとめたものです。妊娠中・乳児期のプロバイオティクスの摂取は、食物アレルギー全体のリスクをやや下げる(相対リスク0.79)方向と関連していました。
乳児期の疝痛(コリック)と過度の泣きは、小児期・思春期の食物アレルギーと関連する
Project Vivaコホートで追跡した1263人の子どもを対象に、乳児期のコリック(あやしても止まらない泣き+腹部不快感)が、その後の食物アレルギーと関係するかを調べました。コリックがあった乳児は幼児期から思春期にかけて食物アレルギーのリスクが高く、ピーナッツや木の実アレルギーのリスクが約2倍以上になる可能性がありました。コリックは食物アレルギーリスクの早期サインかもしれません。