コホート研究

コロナ前・禍中・禍後における子どもの言語・社会情緒発達:オランダYOUthコホートより

Language and socio-emotional development of children before, during, and after COVID-19: Lessons from the YOUth cohort.

どんな研究?

01 — Summary

生後5か月〜4歳の子ども2,166人を対象に、コロナ前(2015〜2020年)・禍中(2020〜2022年)・禍後(2022〜2023年)に分けて言語・社会情緒発達を比べた大規模コホート研究(オランダ)です。禍中の子どもは語彙や社会情緒の発達スコアが低い傾向がみられましたが、禍後には一部の指標で回復がみられました。コロナ禍の社会的制限が幼児期の発達に影響を及ぼした可能性を示しています。

要点

02 — Key points
  • 01禍中に評価された子どもでは語彙・社会情緒スコアが禍前と比べて低い傾向
  • 02禍後(2022〜2023年)には一部の発達指標で回復がみられ、長期的な影響は限定的な可能性
  • 03社会的制限による家庭環境の変化が幼児期の言語・情緒発達に影響した可能性を示唆
読むときの注意 / Limitations

コホートはパンデミック前からの継続参加者と新規参加者が混在し、選択バイアスの可能性がある。コロナ以外の経済的・社会的変化が交絡している可能性もある。オランダ(高所得国)のデータで他国への一般化には注意が必要。

この研究の確からしさ

03 — Evidence
コホート研究多くの人を追跡する観察研究。因果関係の証明は限定的。

書誌情報

04 — Reference
研究デザイン
コホート研究
エビデンス強度
コホート研究
掲載誌
Developmental Psychology
発表年
2026
DOI
10.1037/dev0002215
出典
OpenAlex

この研究が関わる疑問

05 — Questions

関連する研究

06 — Related
2026 · 縦断コホート研究コホート研究

COVID-19パンデミックが子どもの発達に与えた影響:パンデミック前・中・後の比較

COVID-19パンデミック中に18〜24か月だった子どもたちを36〜42か月まで追跡した研究です。パンデミック中に見られた言語発達への影響は36〜42か月時点では解消していましたが、新たに運動発達の発達指数の低下が確認されました。この運動への影響がパンデミックによるものか他の要因かは、さらなる検証が必要とされています。

2026 · スコーピングレビューメタアナリシス

幼児のスクリーンタイム中における親のコミュニケーション戦略:共同メディア視聴のスコーピングレビュー

幼児がスクリーン(テレビ・タブレットなど)を見ている際に親が一緒に関わる「共同メディア視聴(JME)」について、26の研究を系統的にまとめました。親が社会的学習の考え方に基づいて子どもと対話しながら視聴する戦略が最も多く報告されており、子どもの言語・認知・社会情動的発達の改善と関連していました。ただし、研究の数やデザインにばらつきがあり、どの戦略が最も効果的かを確定するにはさらなる研究が必要です。

2026 · 統合的レビューメタアナリシス

COVID-19が幼い子どもの感情・認知発達に与えた影響:統合的レビュー

コロナ禍のロックダウンや社会的孤立が、幼稚園年齢の子どもの感情・認知発達に与えた影響を統合的にレビューした研究です。日常ルーティンの乱れや仲間との交流の減少が、感情調節・社会的スキル・言語発達・学習準備性に悪影響を及ぼした可能性が示されています。家庭環境や教育的サポートの充実が、こうした悪影響を和らげる重要な要因であったと報告しています。