自閉スペクトラム症の子どもの食事行動・食事の質・保護者のストレス:トルコの横断研究
Mealtime behaviours, diet quality and parental stress in children with autism spectrum disorder: a cross-sectional study from Türkiye.
どんな研究?
01 — Summary自閉スペクトラム症(ASD)の子ども111人の保護者を対象にした横断研究です。94.5%の子どもが食事の質が低く、食事中の問題行動が食事の質の低さを独立して予測していました。特別な食事を作るなど親が過剰に合わせる対応は、かえって食事の質を下げる傾向がありました。また、女の子の保護者は男の子より高いストレスを感じていました。
要点
02 — Key points- 01ASDの子どもの94.5%が「食事の質が低い」と評価された
- 02食事中の問題行動が多いほど食事の質が低い傾向があった(B=-0.370, p<0.001)
- 03特別な食事を準備するなどの過剰な配慮は食事の質をかえって下げる傾向があった
横断研究のため因果関係は不明です。単施設・小規模(111人)、特定地域(トルコ)の研究であり、一般化には限界があります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- BMJ Paediatrics Open
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1136/bmjpo-2025-004226
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳幼児期の腸内細菌と発達障害:システマティックレビューとメタアナリシス
乳幼児期の腸内細菌(マイクロバイオーム)と、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの発達の特性との関係を調べた19件の研究をまとめた解析です。多くの研究で、腸内細菌のバランスの乱れと発達の特性との間に一定の関連が見られたと報告しています。たとえばASDではビフィズス菌が少なく特定の菌が多い傾向など、菌の種類ごとの違いが指摘されています。ただし含まれた研究の質はばらつきがあり、結論は確定的ではありません。
生後2年間のビタミンD補給と6〜8歳時の自閉スペクトラム傾向:ランダム化臨床試験
フィンランドの乳児を対象にした二重盲検RCTの二次解析で、生後2週〜2歳の間に通常量(400IU)または高用量(1200IU)のビタミンD3を補給した366人の子どもを、6〜8歳時に自閉スペクトラム傾向のスクリーニング票で評価しました。全体では補給量と自閉スペクトラム傾向に関連は見られませんでしたが、男の子に限った解析では、早期の25(OH)D(ビタミンD)濃度が高いほど傾向スコアがわずかに低い可能性が示されました。ただしこれは補助的な解析の結果であり、因果関係は確認されていません。
早期乳児期の腸内細菌叢と自閉スペクトラム症発症との関連:MARBLESコホート研究
自閉症のリスクが高い家族の子ども(ASDの兄弟がいる)を追跡したMARBLESコホートで、生後0〜7か月の便サンプルから腸内細菌叢を解析し、36か月時点のASD診断との関連を調べました。全体的に菌の多様性(α・β多様性)や特定の菌の量に有意差はなく、ASDリスクと腸内細菌叢の関連は混在した結果でした。補正前ではVeillonellaやFlavonifractorの減少がASD発症と関連しましたが、多重比較補正後は有意ではありませんでした。