生後1年間の育児用品の使用実態と運動発達への影響に関する研究
A research into the use of infant equipment during the first year after birth in terms of motor development
どんな研究?
01 — Summary兵庫・岡山・鳥取の307名の乳児を対象に、バウンサー・チャイルドシート・スリングなど育児用品の使用実態をアンケートで調査した研究。歩行器以外にも長時間使用される育児用品があり、それらが乳児の自発的な動きを制限する可能性があることが示唆された。運動発達の観点から育児用品の過度な使用に注意が必要な可能性がある。
要点
02 — Key points- 01歩行器以外にも乳児の自発的動作を制限しうる育児用品が長時間使用されていた
- 02307名の乳児(日本の3県)の育児用品使用実態を初めて網羅的に調査
- 03育児用品の使用が乳児の粗大運動発達に影響する可能性を示唆
アンケートへの回答率(307/612=50%)が低く選択バイアスがある。観察研究であり、育児用品の使用と運動発達の因果関係は示せない。実際の運動発達指標との関連は直接測定されていない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断的観察研究(アンケート調査)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Japan Journal of Human Growth and Development Research
- 発表年
- 2020
- DOI
- 10.5332/hatsuhatsu.2020.86_44
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related健常な赤ちゃんにおけるおしり歩き(ボトムシャフリング)の発生に関わる環境因子の検討
発達障害のない一般の赤ちゃんで起こることがある「おしり歩き(四つばいをせずにおしりで移動する)」について、保育園の保護者241人へのアンケートで発生状況と関連因子を調べました。おしり歩きをした子どもは柔らかい寝具(布団・ベッド)での生活や、うつ伏せ経験の少なさと関連する傾向がみられました。一方、親が意識的にうつ伏せの機会(タミータイム)を増やすことで、おしり歩きを減らせる可能性が示唆されました。
ウェアラブルセンサーで測定した乳児期の自発的な脚の動きは、その後の脳性麻痺リスクを識別する
脳への周産期損傷がある乳児54人を対象に、足首に装着したウェアラブルセンサーで生後1〜4か月の脚の動きを毎日記録しました。その後に脳性麻痺(CP)のリスクが高いと判定された乳児は、リスクが低い乳児より脚を動かす回数が少なく、動きの持続時間も短い傾向がありました。センサーで計測した脚の動きが、脳性麻痺の早期発見の手がかりになる可能性があります。
タミータイムの頻度と生後3〜6か月の赤ちゃんの目と手の協調発達との関係
インドネシアの地域保健センター(Posyandu)に通う生後3〜6か月の乳児34人を対象に、うつ伏せ(タミータイム)の頻度と目と手の協調発達の関係を横断的に調べた研究です。タミータイムの頻度が高いほど目と手の協調スコアが有意に高く、中程度の正の相関(rs=0.569)が認められました。