帝王切開と3歳時の子どもの肥満:大規模出生コホート研究(子どもの健康と環境に関する全国調査)
Caesarean section and childhood obesity at age 3 years: a large-scale birth cohort study— the Japan Environment and Children's Study
どんな研究?
01 — Summary日本環境と子どもの健康に関する全国調査(エコチル調査)の10万人超のデータを用い、帝王切開と3歳時の子どもの肥満の関連を調べました。帝王切開で生まれた子どもは経膣分娩と比べて3歳時の肥満リスクがわずかに高い可能性が示されましたが、日本の集団でもその傾向が当てはまるかを検証したものです。
要点
02 — Key points- 01帝王切開で生まれた子どもは3歳時の肥満リスクが高い傾向が見られた
- 02大規模な日本の出生コホートを用いており、日本での知見として重要
- 03交絡因子の調整後でも関連が残るかどうかは慎重な解釈が必要
プレプリント(査読前)であり、結果は確定的ではない。観察研究であり帝王切開自体が肥満を引き起こすかは不明。帝王切開を選択する背景(母体の肥満・糖尿病等)の影響を完全には除外できない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 大規模前向き出生コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Research Square
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.21203/rs.3.rs-1809731/v1
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related帝王切開が子どもの健康と発達に与える影響:日本全国コホート研究
日本の2114人の全国コホートデータを分析したところ、帝王切開で生まれた子どもと経腟分娩で生まれた子どもの間で、9歳までの入院率・肥満・発達の節目に有意な差はみられませんでした。医療適応に基づく帝王切開は、子どもの長期的な健康や発達に大きな悪影響を与えない可能性が示唆されます。
正期産における在胎週数と生後6・12か月の神経発達遅延:日本環境と子どもの研究(JECS)
正期産(37〜41週)で生まれた赤ちゃんでも、在胎週数によって発達のしやすさが異なるかを日本の大規模コホート(10万人超)で調べた研究です。早期正期産児(37〜38週)は40週生まれの赤ちゃんと比べて、生後6か月・12か月時点での神経発達遅延リスクが高い傾向が見られました。正期産でも早い週数で生まれるほどリスクが高まる可能性があります。
幼少期の過体重は、学齢期・思春期の過体重と関連するか
日本の母子健康手帳や乳幼児健診・学校健診データを連結し、生後1.5歳・3.5歳・6歳・11歳・14歳時の体格を追跡しました。1歳健診時に過体重だった子は3.5歳(約13倍)・6歳(約7倍)・11歳(約5倍)での過体重リスクが高く、幼少期の早い時期の過体重がその後の肥満と強く関連することが示されました。