放課後の身体活動・座位行動・体力と数学の成績の関連:カタールの学齢期の子どもにおける横断研究
Difference in out-of-school physical activity patterns, sedentary behavior, and health-related fitness in relation to mathematics achievement among school-aged children: a cross-sectional study
どんな研究?
01 — Summaryカタールの約12歳の子ども98人を対象に、放課後の身体活動・座位行動・体力(バランス・筋力)と数学の成績との関連を調べた横断研究です。数学の成績が高いグループは座位行動が少なく、バランス能力(姿勢安定性)が優れている傾向がありました。座位行動は数学成績の分散の23.7%を説明しました。
要点
02 — Key points- 01数学成績の高い子どもは座位行動が少なく、バランス能力が高い傾向があった
- 02座位行動の多さは数学成績の低さと有意に関連(分散の23.7%を説明)
- 03身体活動量自体は成績との有意差はなく、体力(特に姿勢安定性)の方が関連が強かった
小規模(n=98)の横断研究であり因果関係は不明。カタールの特定校の子どもが対象で一般化に限界がある。身体活動は自己報告(IPAQ短縮版)に依存。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Frontiers in Education
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.3389/feduc.2025.1590300
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related運動は子ども・若者の学業成績によい?(メタアナリシス)
体を動かす活動(運動)が、8〜19歳の子ども・若者の学業成績にどう関わるかを、15件のランダム化比較試験をまとめて調べた研究です。運動には、算数や読みの成績をわずかに高める効果がみられました。全体的な学業成績にもよい傾向がありましたが、研究数が少なく、つづり(スペリング)でははっきりした効果はありませんでした。運動が学習の妨げになるのではなく、むしろ少し後押ししうることを示しています。
子どもの注意欠如・多動症(ADHD)症状と身体活動量・座位行動の関連:集団ベース双生児研究
スウェーデンの9歳双生児1,966人を対象とした双生児研究で、ADHD症状(特に多動・衝動性)のある子では、女児において身体活動量が多く座位時間が少ない傾向がありましたが、この関連は主に遺伝的・家族的共通要因で説明されました。ADHDと身体活動の関係は複雑で、単純な因果関係ではない可能性があります。
未就学児における実行機能(go/no-goテスト)と身体活動・体力の関係
日本の長野県で3〜5歳の未就学児51人を対象に、身体活動(歩数・運動強度)と体力(バランス・筋力・持久力)、実行機能(go/no-goテスト)の関連を調べた研究です。go/no-goテストのエラー数は、片足立ちのバランス、6分間歩行、運動歩数と有意な負の相関を示しました。身体的な能力が高い子どもほど実行機能も良好な傾向が見られました。