子どもにとって健康的な食事を楽しくするために:システマティックレビューと今後の研究課題
Making healthy eating pleasurable for children: A systematic review and future research agenda
どんな研究?
01 — Summary52件の研究を対象に、子どもが健康的な食事を楽しいと感じるようになるための介入をまとめたシステマティックレビューです。感覚的・対人的・心理社会的・生理的な要因が「楽しい食経験」を生み出し、健康食品の選択・摂取につながる可能性が示されました。ただし、この分野では理論的な枠組みの整備が不十分で、累積的な知識の蓄積が難しい状況も指摘されています。
要点
02 — Key points- 01楽しい食体験の前提として感覚的・対人的・心理社会的・生理的の4つの要因が特定された
- 02早期から健康食品との楽しい体験を積み重ねることで食の好みを健康的な方向に形成できる可能性がある
- 03理論的枠組みが未整備で介入研究のエビデンスの蓄積が難しい課題が指摘された
ナラティブ的要素が強いシステマティックレビューであり、メタアナリシスは行われていない。含まれる研究の質やデザインが多様で比較が難しい。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Food Quality and Preference
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1016/j.foodqual.2026.106028
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related家庭ベースの肥満予防介入が子どもの食行動に与える影響:Guelph家族健康研究RCTの知見
未就学児の家庭を対象に、健康的な生活習慣の定着を目指す6か月間の家庭ベース肥満予防プログラム(RCT)を実施したところ、子どもの食行動に対する介入効果は対照群と比較して有意差がありませんでした。ただし、時間の経過とともに感情的な過食や偏食が増える一方、飲み物への欲求や感情的な少食が減るという時間的変化は両群共通して観察されました。
手づかみ離乳(改良版)が食べる食品の幅と好みに与える影響
ニュージーランドで約200組の赤ちゃんを、鉄不足などに配慮した手づかみ離乳のグループと、ふつうのスプーン離乳のグループにくじ引きで分けて比べた研究です。手づかみ離乳のグループは、生後7か月の時点で食べる食品の種類(とくに肉などのたんぱく質)が多く、2歳時点では果物・野菜の幅がやや広い傾向がありました。一方で、味や食感に対する好みの差はごくわずかでした。
幼児期の食事関連子育て行動と若年成人期の食事・体格の関連:KOALAコホート研究
5歳頃の子育ての食事スタイル(制限、食べるよう促す、モニタリング、健康的な食事の促進)が、19歳時点の食習慣・BMI・体重状態と関連していることが、オランダのコホート研究で示されました。特に健康的な食事を勧める養育行動は、成人後のより良い食習慣と関連していました。ただし観察研究であり、因果関係は確立されていません。