観察研究

母乳育児はIQ・肥満・血圧に本当に影響するのか:高所得国と中所得国のコホート比較からの検証

What are the causal effects of breastfeeding on IQ, obesity and blood pressure? Evidence from comparing high-income with middle-income cohorts.

どんな研究?

01 — Summary

母乳と社会階層の結びつきが異なる国(英国と中所得国)のデータを比べることで、母乳の影響が見かけ上のものか本当の影響かを見分けようとした研究です。血圧やBMIとの関連は社会階層の違いで説明できる見かけ上のものと考えられた一方、知能(IQ)との関連はどの集団でも一貫してみられました。著者は、母乳は知能には本当の影響を持つ可能性があるが、血圧やBMIへの関連は交絡によるものだろうと結論しています。

要点

02 — Key points
  • 01母乳と裕福さの結びつき方が異なる英国と中所得国のコホートを比較する手法を使いました。
  • 02母乳と血圧・BMIの関連は、社会階層の違いで説明できる見かけ上のものと考えられました。
  • 03母乳と知能(IQ)の関連は、社会階層の結びつきが弱い集団でも一貫してみられました。
  • 04母乳の促進をランダムに割り付けた試験の結果も、知能への影響を支持しました。
読むときの注意 / Limitations

観察研究の比較に基づく検証であり、因果関係を完全に証明するものではありません。集団ごとに残る交絡要因の影響を完全には除けません。知能への影響を支持する一方、血圧やBMIへの関連は見かけ上のものとしており、結果の解釈には注意が必要です。

この研究の確からしさ

03 — Evidence
観察研究ある時点の関連を調べる研究。関連=原因とは限らない。

書誌情報

04 — Reference
研究デザイン
コホート間比較による因果推論研究
エビデンス強度
観察研究
掲載誌
International journal of epidemiology
発表年
2011
DOI
10.1093/ije/dyr020
出典
Europe PMC

この研究が関わる疑問

05 — Questions

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