水道水のフッ素添加と、むし歯の予防(コクランのシステマティックレビュー)
Water fluoridation for the prevention of dental caries.
どんな研究?
01 — Summary水道水へのフッ素添加(フッ素化)が、むし歯の予防に役立つかを調べたコクランのシステマティックレビューです。フッ素化はむし歯を減らすと考えられてきましたが、この基準を満たす研究の多くは1975年より前のもので、現代の生活(フッ素入り歯みがき粉の普及後)における質の高い証拠は限られていることが示されました。
要点
02 — Key points- 01水道水のフッ素添加とむし歯予防を調べたコクランのレビュー
- 02むし歯を減らす効果はあるとされてきた
- 03ただし根拠の多くは1975年以前の古い研究
- 04フッ素入り歯みがきが普及した現代での質の高い証拠は限られる
古い研究が中心で、現代の状況にそのまま当てはめにくい面があります。日本では水道水のフッ素化は一般的でなく、フッ素は歯みがき粉や歯科での塗布で用いられます。フッ素の利用は歯科医に相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー(コクラン)
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Cochrane Database of Systematic Reviews
- 発表年
- 2015
- DOI
- 10.1002/14651858.cd010856.pub2
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related濃度の違うフッ素入り歯みがき粉と、むし歯予防(コクランのレビュー)
フッ素入りの歯みがき粉が子どものむし歯を防ぐかを、1年以上追跡したランダム化比較試験をまとめたコクランのレビューです。フッ素入りの歯みがき粉でみがくことは、フッ素なしに比べてむし歯をはっきり減らし、濃度が高いほど予防効果が大きいことが示されました。ただし濃度が高すぎると、発達中の歯に白い斑点(歯のフッ素症)が出るリスクもあります。
フッ素塗布(フッ素バーニッシュ)と子どものむし歯予防(コクランのレビュー)
歯科などで歯の表面に塗るフッ素(フッ素バーニッシュ)が、子ども・思春期のむし歯を防ぐかを、ランダム化比較試験をまとめたコクランのレビューです。フッ素の塗布は、乳歯・永久歯のどちらでも、むし歯を有意に減らす効果が示されました。フッ素入り歯みがきと並ぶ、確かなむし歯予防の方法の一つです。
今日の水道水フッ素化:その利点と課題
むし歯予防のための水道水フッ素化について、世界の状況をまとめた総説です。水道水フッ素化とフッ素入り歯みがきはどちらもむし歯予防に有効で、それぞれが互いの効果を高めると述べています。むし歯のリスクが高い人ほど恩恵が大きく、費用も低いとする一方、乳幼児期はフッ素の飲み込みを減らすために歯みがき粉の使い方への配慮が必要だとしています。