地域の仲間(ピア)による授乳支援の効果:システマティックレビュー・メタアナリシス
Effectiveness of community-based peer support for mothers to improve their breastfeeding practices: A systematic review and meta-analysis
どんな研究?
01 — Summary47件の研究をまとめたメタアナリシスにより、地域の仲間(ピアサポーター)による授乳支援が完全母乳育児の継続期間を延ばす効果を検討しました。低・中所得国では3〜6か月時点での完全母乳育児率が大きく向上し(約2〜9.5倍)、高所得国でも3か月時点で約2.6倍の向上がみられました。授乳開始や初乳のみの授乳(プレラクテアルフィーディング抑制)にも効果がある可能性がみられました。
要点
02 — Key points- 01ピアサポートにより低・中所得国で3〜6か月の完全母乳育児率が大幅に向上(RR=1.9〜9.5)
- 02高所得国でも3か月時点で完全母乳育児率が約2.6倍になる傾向
- 03授乳開始率の向上と初乳前の食品与えを防ぐ効果もある
研究間の異質性が高い(I²が高値)。主に低・中所得国の研究であり日本など高所得国への適用は限定的。介入方法や支援の内容が研究ごとに異なる。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー・メタアナリシス
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- PLoS ONE
- 発表年
- 2017
- DOI
- 10.1371/journal.pone.0177434
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related初産・経腟分娩の低リスク母親における生後4か月の完全母乳育児達成のための母乳量モデル:前向きコホート研究
初産・経腟分娩の低リスク母親80人を対象とした前向きコホート研究で、産後3〜4日の母乳量が1日102g以上、産後1か月で527g以上であると、生後4か月の完全母乳育児達成の予測精度が高いことがわかりました(1か月時のAUC=0.854)。一時的に人工乳を使用した場合でも、完全母乳育児の目標を達成できる可能性が示されました。
完全母乳育児の早期中断の要因:質的研究のメタ統合
完全母乳育児を生後6か月まで続けることができず早期に中断してしまう理由を、世界中の質的研究をまとめて分析した質的メタ統合です。全世界でも約44%の乳児しか推奨通りの完全母乳育児を受けられていない現状があり、母乳分泌の不安・職場復帰・家族や医療者からの支援不足・社会的・文化的プレッシャーなどが主な要因として挙げられています。
妊娠糖尿病の女性への母乳育児支援介入:系統的レビューとメタアナリシス
妊娠糖尿病(GDM)の女性は母乳育児の継続率が低い傾向があります。18件の研究を統合したところ、医療専門家による教育・生活支援・授乳準備の介入が、産後6週・3〜4か月・6か月時点での完全母乳育児率を約2倍に高める可能性が示されました。