先進国における離乳食:いつ・何を・なぜ?
Complementary Feeding in Developed Countries: The 3 Ws (When, What, and Why?)
どんな研究?
01 — Summaryヨーロッパの健康な正期産児を対象に、離乳食(補完食)の導入時期・内容・目的についての現状と推奨をまとめたレビューです。少なくとも生後4か月は完全母乳育児を、できれば6か月を目標とすること、離乳食は4か月より前に始めず6か月を超えて遅らせないことが推奨されています。適切な離乳食は成長・腸内細菌・神経発達・食の好みに短期・長期的に良い影響を与える可能性があります。
要点
02 — Key points- 01離乳食の導入は生後4か月より早くも、6か月を超えて遅くもすべきでないとされている
- 02苦みのある野菜を含む多様な食品を、離乳食開始とともに与えることが推奨されている
- 03適切な離乳食は感染症・アレルギー・肥満・腸内細菌のバランスにも影響する可能性がある
ナラティブレビューであり、引用研究のエビデンス水準は様々。ヨーロッパの健康な正期産児を対象としており、早産児や低所得国への適用には限界がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ナラティブレビュー
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Annals of Nutrition and Metabolism
- 発表年
- 2018
- DOI
- 10.1159/000490086
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related乳児期のブルーベリー摂取がアレルギー・免疫指標・腸内細菌叢に与える影響
離乳食期間(補完食導入期)に毎日ブルーベリーを摂取させた乳児と摂取しなかった乳児を比較した介入研究です。ブルーベリー群ではアレルギー症状の発生が少なく、腸内のビフィズス菌など有益な菌が増える傾向がみられました。また炎症マーカーにも改善の傾向がありましたが、サンプル数が少なく結論は限定的です。
補完食(離乳食):ESPGHANポジションペーパー
ヨーロッパ小児消化器・肝臓・栄養学会(ESPGHAN)が、健康な正期産児への離乳食導入についてまとめたポジションペーパーです。完全母乳育児は少なくとも4か月(できれば6か月)を目指すこと、離乳食は生後4か月より前は始めず6か月を超えて遅らせないことが推奨されています。ピーナッツアレルギーの高リスク児には4〜11か月の間にピーナッツを導入すること、砂糖・塩を加えないことなどの具体的な指針が示されています。
離乳食への卵の追加は乳児の発達・成長を改善するか――グアテマラでのランダム化臨床試験
グアテマラの農村部に住むマヤ系乳児(生後6〜9か月)1200人を対象に、毎日1個の卵を離乳食に追加した場合の効果を調べたランダム化比較試験です。6か月後の評価では、卵を追加したグループで食事の多様性は改善しましたが、認知・運動などの全体的な発達スコア、身長の伸び、貧血の改善には有意な差は見られませんでした。低資源環境では、卵の補給単独では発達や成長の改善に十分ではない可能性が示されています。