離乳食への卵の追加は乳児の発達・成長を改善するか――グアテマラでのランダム化臨床試験
Effect of eggs on Maya child development and growth: the Saqmolo' Project randomized clinical trial
どんな研究?
01 — Summaryグアテマラの農村部に住むマヤ系乳児(生後6〜9か月)1200人を対象に、毎日1個の卵を離乳食に追加した場合の効果を調べたランダム化比較試験です。6か月後の評価では、卵を追加したグループで食事の多様性は改善しましたが、認知・運動などの全体的な発達スコア、身長の伸び、貧血の改善には有意な差は見られませんでした。低資源環境では、卵の補給単独では発達や成長の改善に十分ではない可能性が示されています。
要点
02 — Key points- 01毎日1個の卵の補給により食事の多様性は有意に向上した(OR 1.41)
- 02全体的な発達スコア・身長の伸び・貧血には有意な改善効果は見られなかった
- 03卵を追加したグループでスタンティング(発育不良)の割合がやや高かった(OR 1.42)という予期しない結果があった
グアテマラの農村部の低資源環境に限られた知見であり、日本など栄養状態の異なる集団への一般化には注意が必要。また、対照群にも栄養支援(成長モニタリング、補完食教育、微量栄養素粉末など)が提供されており、卵単独の追加効果の検出が難しかった可能性がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- The Lancet Regional Health - Americas
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1016/j.lana.2025.101339
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related生後1000日間のスピルリナを用いた多種微量栄養素補給と5歳未満児の発達:ザンビアでのランダム化試験のフォローアップ
ザンビアで生後6〜18ヵ月の乳児501名に対して行われたランダム化試験の追跡研究。スピルリナ(藍藻類)入りの補完食を与えられた乳児は、対照群と比べて3〜4歳時点で粗大運動・微細運動・言語・社会性のスコアが高い傾向があった。1000日間の早期栄養補給が幼児期後期の発達にも関連する可能性が示された。
母乳由来成分だけの食事を長く続けることと、極低出生体重児の脳の発達との関係(NEOVASC試験の付随解析)
とても早く生まれた赤ちゃん(在胎32週未満、出生体重500〜1250g)を対象に、母乳だけを使った食事(強化剤も母乳由来)を生後36週相当まで長く続けた場合と、32週相当で牛乳由来の強化剤やミルクに切り替えた場合を比べた、ランダム化比較試験の追加解析です。脳のMRI画像の指標や運動の発達を調べました。全体として、長く続けたグループとそうでないグループの間で、脳の発達や運動の成績にはっきりした差は見られませんでした。一部の時点の運動評価では差がありましたが、他の時点では差がありませんでした。
妊娠期と乳児期の食事の「多様さ」と、子どもの発達の関係(前向きコホート研究)
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