スピルリナを用いた多種微量栄養素補給と乳児の成長・罹患率・運動発達:ザンビアでのランダム化試験
Multiple micronutrient supplementation using spirulina platensis and infant growth, morbidity, and motor development: Evidence from a randomized trial in Zambia
どんな研究?
01 — Summaryザンビアの乳児501名を対象に、スピルリナ入り補完食と通常の補完食を比較したランダム化試験。12ヵ月の介入で身体成長(身長・体重)に有意差はなかったが、スピルリナ群では上気道感染症(咳)の発生率が11%低く、15ヵ月での自立歩行の達成率が高い傾向が見られた。
要点
02 — Key points- 01スピルリナ補給は12ヵ月間で身体成長(身長・体重のZスコア)を有意には改善しなかった
- 02スピルリナ群は咳の発生率が11%低い(p<0.05)
- 0315ヵ月での自立歩行の達成割合がスピルリナ群で高い傾向(0.96 vs 0.92)
ザンビアの農村部での研究で日本への一般化は限定的。脱落率が約9%(47/501)あった。歩行達成率の差は統計的に有意か記載が不明確。観察研究ではなくRCTだが、低所得国設定の特殊性がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- PLoS ONE
- 発表年
- 2019
- DOI
- 10.1371/journal.pone.0211693
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related生後1000日間のスピルリナを用いた多種微量栄養素補給と5歳未満児の発達:ザンビアでのランダム化試験のフォローアップ
ザンビアで生後6〜18ヵ月の乳児501名に対して行われたランダム化試験の追跡研究。スピルリナ(藍藻類)入りの補完食を与えられた乳児は、対照群と比べて3〜4歳時点で粗大運動・微細運動・言語・社会性のスコアが高い傾向があった。1000日間の早期栄養補給が幼児期後期の発達にも関連する可能性が示された。
乳児マッサージ用オイルを通じた経皮的微量栄養素補給の神経発達・栄養状態への効果:ランダム化プラセボ対照試験
鉄・ビタミンD・葉酸・ビタミンB12を含むリポソーム配合オイルで生後4〜7週から12ヵ月まで毎日マッサージを行うランダム化試験(444名)では、介入群と対照群で精神・運動発達スコアに有意差は見られなかった。ただし12ヵ月時点のビタミンD(25-OH-D)はわずかに改善する傾向が示された。中等度貧血のサブグループでは、介入によりヘモグロビンの低下が抑えられた可能性がある。経皮マッサージによる微量栄養素補給は神経発達の改善には十分でなかったとの結論で、より高用量での検討が必要とされている。
母親の乳児成長・授乳に対する認識と乳児成長アウトカムの関連:多施設縦断研究
マレーシアで生後1〜6か月の母子460組を追跡し、お母さんが赤ちゃんの成長や授乳について持つ認識と、実際の赤ちゃんの成長(体重・身長)との関係を調べた研究です。お母さんが授乳の充足感や赤ちゃんの成長について肯定的に認識しているほど、赤ちゃんの体重・身長の発育指標(Zスコア)が高い傾向が見られました。文化に合わせたカウンセリングで授乳への理解を深めることが、健全な成長を助ける可能性があります。