スクリーンタイムは子どもの言葉の発達にどう影響するか(スコーピングレビュー)
The influence of screen time on children's language development: A scoping review.
どんな研究?
01 — Summaryスマホやテレビなどの画面を見る時間(スクリーンタイム)が、子どもの言葉の発達にどう関わるかについて、12件の研究を整理したレビューです。長すぎるスクリーンタイムは言葉の発達にマイナスに働きうる一方で、内容や、大人と一緒に見て会話することなど、見方の質も大切だと示されました。
要点
02 — Key points- 0112件の研究を整理したスコーピングレビュー
- 02長すぎるスクリーンタイムは言葉の発達と負の関連がありうる
- 03内容や、大人と一緒に見て話すなど『見方の質』も重要
- 04一律に良し悪しを決めず、使い方を考えることが大切
研究の範囲を見渡すスコーピングレビューで、効果の大きさを数値でまとめたものではありません。元の研究は方法がさまざまで、因果関係は示せません。年齢や家庭の状況によって影響は異なります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- スコーピングレビュー
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- South African Journal of Communication Disorders
- 発表年
- 2022
- DOI
- 10.4102/sajcd.v69i1.825
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related保護者向けの「スクリーン(画面)の使い方」支援は、幼い子どもの発達によい?(システマティックレビュー・メタアナリシス)
保護者に向けて、幼い子ども(0〜5歳)の画面(スマホ・テレビなど)の使い方を見直すよう促す取り組みが、子どもの発達によいかを、ランダム化比較試験10件をまとめて調べた研究です。こうした支援によって、子どもの社会性・情緒の問題やかんしゃくなどの行動が減り、画面の利用時間も減りました。ただし睡眠・運動・認知への効果は、研究が少なく結論づけられませんでした。理論にもとづき具体的な行動の工夫を取り入れたプログラムほど、効果が大きい傾向がありました。
母親の「今ここに寄り添う子育て」と、その後の幼児の情緒・認知の発達との関連
アメリカの低所得で多様な背景をもつ母親316人とその子どもを追跡し、子どもの今の様子に落ち着いて気づき寄り添う子育て(マインドフルな子育て)と、子どもの発達との関係を調べました。生後18か月のときにこうした関わりが多い母親では、その場で観察した応答的な関わりも多く、6か月後の子どもの情緒・行動・言葉の発達も良い方向と関連していました。母親の気分の落ち込みの影響を差し引いても、この関連は見られました。
二言語家庭では、親子が使う言語を自然とそろえている
二つの言語を使う家庭の親子のやりとりを、家庭での遊びの様子を録画して調べた研究です。カナダ(フランス語・英語)とアメリカ(スペイン語・英語)の18〜35か月の子ども39人を対象にしました。主に世話をする保護者と子どもは、会話の中で相手と同じ言語を選んでそろえる傾向が、偶然より高い割合で見られました。こうした言語のそろえ合いが、二言語の習得を支えている可能性が示されています。