妊娠中のビタミン・ミネラル補充は母子の健康によいか(低・中所得国でのシステマティックレビュー)
Effects of vitamin and mineral supplementation during pregnancy on maternal, birth, child health and development outcomes in low- and middle-income countries: A systematic review.
どんな研究?
01 — Summary低・中所得国を対象に、妊娠中のビタミン・ミネラルの補充が、お母さんや赤ちゃん、子どもの健康にどう影響するかを、72件の研究(約45万人)からまとめたシステマティックレビューです。特に複数の微量栄養素をまとめて摂る補充(MMN)は、お母さんの貧血、低出生体重、早産、小さく生まれること(SGA)、死産などの多くのアウトカムを改善しました。
要点
02 — Key points- 01低・中所得国の72件・約45万人をまとめたシステマティックレビュー
- 02複数微量栄養素(MMN)の補充が最も多くのアウトカムを改善
- 03貧血・低出生体重・早産・SGA・死産などの減少と関連
- 04栄養が不足しがちな環境での補充の有用性を示す
対象は栄養不足が課題となる低・中所得国で、栄養状態の良い集団(日本など)にそのまま当てはまるとは限りません。サプリの種類や量はさまざまで、補充は自己判断せず医師に相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Campbell Systematic Reviews
- 発表年
- 2021
- DOI
- 10.1002/cl2.1127
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠・授乳・幼児期の複数微量栄養素の補充と、4〜14歳の認知発達(ランダム化比較試験のシステマティックレビュー)
妊娠中・授乳期・幼児期に複数の微量栄養素(MMN)を補充すると、後の子どもの認知発達によい影響があるかを、ランダム化比較試験10件をまとめて調べたレビューです。多くの研究では明確な差は見られませんでしたが、一部の大規模試験では記憶や知能の指標がわずかに高まる可能性が示されました。研究の多くは栄養が不足しがちな低・中所得国で行われています。
屋外の大気汚染と、好ましくない出産の結果との関連(システマティックレビュー・メタアナリシス)
屋外の大気汚染へのさらされ方と、早産・低出生体重・死産といった好ましくない出産の結果との関係を、49件の研究からまとめたものです。大気汚染にさらされることは、これらの好ましくない結果のリスクの高まりと関連していました。
妊娠中の大気中の微小粒子(PM)と、正期産での低出生体重(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中のお母さんが大気中の微小な粒子(PM2.5・PM10などの粒子状物質)にどれくらいさらされたかと、生まれた赤ちゃんの体重との関係を、61件の研究(15か国・約3450万人の出産)からまとめたものです。粒子へのさらされ方が多いほど、十分な週数で生まれても体重が軽い(正期産低出生体重)リスクがやや高くなる関連が見られました。