東南アジアの学齢児の栄養状態と要因の系統的分析および将来予測
A systematic analysis and future projections of the nutritional status and interpretation of its drivers among school-aged children in South-East Asian countries
どんな研究?
01 — Summary東南アジア11か国の5〜19歳の子ども約521万人を含む345件の研究を分析し、栄養不足(発育不良・低体重)は2000〜2030年にかけて減少する一方、過体重・肥満は大幅に増加する見込みであることが示されました。親の教育水準や世帯収入が低いと低栄養リスクが高く、不健康な食習慣やスクリーン時間の長さは過体重・肥満リスクと関連していました。
要点
02 — Key points- 01東南アジアの学齢児で発育不良・低体重は減少傾向だが、過体重・肥満は2030年に向けて増加が予測された
- 02親の教育水準と世帯収入の低さが低栄養リスクと関連していた
- 03テレビ・ゲーム・パソコンの使用時間が長いほど過体重・肥満リスクが高かった
地域によって研究の質・数にばらつきがある。将来予測はモデルに基づくため、実際の状況と異なる可能性がある。日本を含む東アジアは対象外。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 系統的レビュー・メタ分析
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- The Lancet Regional Health - Southeast Asia
- 発表年
- 2023
- DOI
- 10.1016/j.lansea.2023.100244
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedエクアドルにおける乳幼児の「三重栄養問題」(低栄養・過体重・微量栄養素欠乏)のパターン:全国代表サンプル調査
エクアドルで5歳未満の子ども約130万人を対象にした全国調査によると、発育不良(低身長)や消耗症(やせ)が17.1%、過体重が4.9%、貧血が14.8%に見られ、低栄養と過体重が同時に存在する「三重栄養問題」が特に3歳未満の先住民族・アフロ系エクアドル人の男の子に集中していました。貧困や社会的不平等が子どもの栄養状態と密接に関連しており、早期からの包括的な支援の重要性が示されました。
子ども・思春期(5〜18歳)の肥満を防ぐ取り組み:28のシステマティックレビューの総括
5〜18歳の子どもの肥満を防ぐための、学校や地域・政策などの取り組みが体格(BMI)にどう影響するかを、28件のレビューをまとめて検討した研究です。ランダム化比較試験以外の研究も含めて分析したところ、取り組みの多くはBMIをよい方向に動かし、その結果はランダム化比較試験をまとめた近年のコクラン・レビューともおおむね一致していました。
食事満足度の規定因子と小児肥満との関連:システマティックレビュー
食事に対する満足感(味の楽しさ・感情・生理的な充足感を含む)と子どもの肥満との関連を調べたシステマティックレビューです。食事満足度が低いと食べ過ぎにつながる可能性が示唆されましたが、研究ごとに食事満足度の定義や測定方法が異なり、結論を出すには証拠が不十分でした。食事の質・食べる速さ・食べる環境なども関連する要因として挙げられています。