農場の動物との接触と、子どもの呼吸器の病気・鼻の細胞の遺伝子のはたらき
Farm animal exposure, respiratory illnesses, and nasal cell gene expression.
どんな研究?
01 — Summaryアメリカ(ウィスコンシン)で、農家の家庭の子ども156人と農家でない家庭の子ども155人を2歳まで追い、農場や農場の動物と接することが呼吸器の病気と関係するかを調べた研究です。農家の子は呼吸器の病気がやや少ない傾向で、接した動物の種類が多いほど病気が少ない傾向もみられましたが、ほかの要因を考えると統計的にははっきりしませんでした。鼻の細胞の遺伝子のはたらきには、農場との接触に伴う特徴的なパターンがみられました。
要点
02 — Key points- 01農家の子ども156人と農家でない子ども155人を2歳まで追った観察研究
- 02農家の子は呼吸器の病気がやや少ない傾向(はっきりとは言えない)
- 03接した動物の種類が多いほど病気が少ない傾向もみられた
- 04鼻の細胞の遺伝子のはたらきに農場接触に伴う特徴がみられた
観察研究で人数も多くないため、農場の動物との接触が原因とは断定できません(関連であり因果ではない)。主要な傾向はほかの要因を考えると統計的にはっきりしませんでした。遺伝子の解析は一部の子ども(64人)のみで、2歳までの短い追跡です。アメリカの農村が対象で、日本にそのまま当てはまるとは限りません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 出生コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Journal of Allergy and Clinical Immunology
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.1016/j.jaci.2024.01.019
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related出産時の母体のビタミンD値と、思春期早期のアレルギー(KLOTHO出生コホート)
出産時の母親と新生児の血中ビタミンD値を測り、その子どもが思春期(早期)になったときのぜんそく・アレルギー性鼻炎・湿疹との関連を調べた前向きコホート研究です。解析できた約100人の範囲では、母親のビタミンD値とアレルギー性鼻炎などのいずれにも、はっきりした関連はみられませんでした。人数が少ないため、結論は慎重に受け止める必要があります。
乳幼児期の動物との接触と、子どもの湿疹・ぜんそく・アレルギー性鼻結膜炎(デンマークの大規模出生コホート)
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乳幼児期の抗菌薬と腸内細菌の変化、子どものアレルギーの関連(システマティックレビュー)
妊娠中から10歳までの抗菌薬の使用と、腸内細菌の変化、子どものアレルギー(ぜんそく・アトピー性皮膚炎・アレルギー性鼻炎)との関連を調べた研究をまとめたシステマティックレビューです。150万人以上を含む15件の研究の多くで、妊娠中や生後2年までの抗菌薬使用が、特にぜんそくやアトピー性皮膚炎のリスクの高さと関連していました。抗菌薬の種類・時期・期間が腸内細菌の乱れや発症に関わる要因として挙げられています。