コホート研究

出産時の母体のビタミンD値と、思春期早期のアレルギー(KLOTHO出生コホート)

Maternal Vitamin D Status at Delivery and Allergic Outcomes in Early Adolescence: Prospective Findings from the KLOTHO Birth Cohort.

どんな研究?

01 — Summary

出産時の母親と新生児の血中ビタミンD値を測り、その子どもが思春期(早期)になったときのぜんそく・アレルギー性鼻炎・湿疹との関連を調べた前向きコホート研究です。解析できた約100人の範囲では、母親のビタミンD値とアレルギー性鼻炎などのいずれにも、はっきりした関連はみられませんでした。人数が少ないため、結論は慎重に受け止める必要があります。

要点

02 — Key points
  • 01出産時の母体ビタミンD値とアレルギー性鼻炎の間に有意な関連はみられなかった
  • 02ぜんそく・湿疹についても同様に関連は確認されなかった
  • 03母親の年齢や出産前のBMIなどを調整しても結果は変わらなかった
  • 04解析対象が約100人と少なく、検出力が限られる
読むときの注意 / Limitations

観察研究のため、関連の有無を示すもので原因と結果(因果)を確かめたものではありません。対象人数が少なく、関連を見落としている可能性もあります。海外(韓国)のコホートで、日本の子どもにそのまま当てはまるとは限りません。

この研究の確からしさ

03 — Evidence
コホート研究多くの人を追跡する観察研究。因果関係の証明は限定的。

書誌情報

04 — Reference
研究デザイン
前向きコホート研究
エビデンス強度
コホート研究
掲載誌
Nutrients
発表年
2026
DOI
10.3390/nu18081277
出典
Europe PMC

この研究が関わる疑問

05 — Questions

関連する研究

06 — Related
2022 · 前向きコホート研究コホート研究

妊娠中の母親のビタミンD摂取と、赤ちゃんのアレルギー(日本のエコチル調査)

妊娠中の母親のビタミンD摂取量と、1歳時点の赤ちゃんのアレルギー(ぜんそく・食物アレルギー・アトピー性皮膚炎)との関係を、日本のエコチル調査の母子約8万3千組で調べた研究です。母親のビタミンD摂取量は日本の推奨量より少なめでしたが、摂取量とアレルギーの発症との間に、一貫したはっきりした関連はみられませんでした。

2026 · 出生コホート研究コホート研究

妊娠中の過度な体重増加と、子どものぜんそく・鼻炎・アレルギー感作のリスク(ポルトガルの出生コホート)

約7,300組の母子を追ったポルトガルの出生コホートで、妊娠中の体重増加や妊娠前のBMIが、子どものぜんそく・鼻炎・湿疹・アレルギー感作とどう関係するかを調べた研究です。妊娠中の体重増加が多い母親の子どもでは、鼻炎やぜんそく、アレルギー感作のリスクがやや高い傾向がみられました。一方、母親の過体重・肥満は湿疹のリスクの低さと関連するなど、病気によって向きが異なりました。

2024 · 出生コホート研究コホート研究

農場の動物との接触と、子どもの呼吸器の病気・鼻の細胞の遺伝子のはたらき

アメリカ(ウィスコンシン)で、農家の家庭の子ども156人と農家でない家庭の子ども155人を2歳まで追い、農場や農場の動物と接することが呼吸器の病気と関係するかを調べた研究です。農家の子は呼吸器の病気がやや少ない傾向で、接した動物の種類が多いほど病気が少ない傾向もみられましたが、ほかの要因を考えると統計的にははっきりしませんでした。鼻の細胞の遺伝子のはたらきには、農場との接触に伴う特徴的なパターンがみられました。