母乳育児と乳幼児期のむし歯との関連:システマティックレビューとメタアナリシス
Association of Breastfeeding and Early Childhood Caries: A Systematic Review and Meta-Analysis.
どんな研究?
01 — Summary母乳育児と乳幼児期のむし歯(ECC)の関連を調べた31件の研究のメタアナリシスです。母乳育児期間が6か月未満の子どもは6か月以上の子どもに比べてむし歯が少ない傾向(OR 0.53)が示されましたが、長期の母乳育児とむし歯リスクの関係については研究によって結果が異なり、結論は一致していません。
要点
02 — Key points- 01母乳育児6か月未満群では6か月以上群と比べてむし歯が少ない傾向(OR 0.53)
- 02長期の母乳育児とむし歯リスクの関係は研究によって結果が異なる
- 03コホート22件・症例対照9件、計31研究を統合
含まれた研究間で結果の一貫性がなく(異質性が高い)、確実な結論を出すのが難しい。母乳育児の定義や期間の評価方法が研究によって異なる。その他の要因(糖分摂取・歯磨き習慣)の影響を十分に除外できていない研究もある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー・メタアナリシス
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Nutrients
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.3390/nu16091355
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related母乳育児の期間と子どもの不正咬合・むし歯の発症との関係
6か月〜15歳の子ども109人を調べたところ、12か月を超える長期の授乳、特に眠りながら授乳する習慣がある場合、開咬や交叉咬合などの歯列不正が多い傾向がありました。一方、母乳かミルクかの違いそのものはむし歯の増加とは有意な関連がなく、夜間にほ乳瓶でミルクを飲みながら眠ることがむし歯のリスクと関連していました。
親の毎日の歯磨き・長期母乳育児・親の喫煙と4歳児の早期乳歯う蝕の関連:エコチル調査
日本の大規模調査(エコチル調査)で4歳児約7万4千人を分析した結果、親が毎日歯磨きをしない、長期間(1歳以降も)母乳を続ける、親が喫煙するという場合に、むし歯のリスクが高くなる傾向がありました。特に長期母乳育児はむし歯リスクが約2倍でした。ただし横断研究のため因果関係は示されていません。
早産・低出生体重児の在宅ケアを支援する介入:親・家族・養育者へのシステマティックレビューとメタアナリシス
早産や低出生体重で生まれた赤ちゃんを自宅でケアする親・家族を支援する介入の効果を、47件の研究をまとめて調べました。支援プログラムは乳児の死亡率の改善、母乳育児の促進、赤ちゃんの認知発達の向上、そして親のストレス・うつの軽減につながる可能性が示されました。ただし、多くの研究でエビデンスの確実性は低〜非常に低い水準でした。