幼少期から思春期の精神的健康は18歳時の過体重・体組成を予測する
Mental health from childhood to adolescence predicts excessive weight and body composition at 18 years.
どんな研究?
01 — Summary子ども・思春期の精神的健康の問題(特に外在化障害:攻撃的行動や多動など)が、18歳時の肥満・体脂肪と関係するかを調べたコホート研究です。6〜11歳での外在化障害を持つ女児は、18歳時に体脂肪量・BMI・過体重リスクが有意に高い傾向が見られました。男女とも外在化障害で体脂肪量が増える傾向があり、精神的健康のモニタリングが肥満予防に重要かもしれません。
要点
02 — Key points- 016〜11歳での外在化障害がある女児は18歳時の過体重リスクが約3.4倍(三時点での障害があると7倍)
- 02男児でも外在化障害と体脂肪量増加の関連が見られた
- 03内在化障害(不安・抑うつ)との関連は限定的だった
コホート研究であり因果関係は示せない。性別で結果が異なり、女児と男児で解釈が異なる。2722人のブラジルコホートのデータで、他の地域・文化への一般化には限界がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Nutrition
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.1016/j.nut.2024.112527
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related逆境的小児期体験(低収入・仲間からの孤立を含む)と日本の思春期の肥満との関連:A-CHILD研究
日本の思春期の子ども(9〜14歳)約6,946人を対象にした研究で、ひとり親家庭や低所得世帯の子どもは肥満になりやすい傾向があることが示されました。一方、逆境体験の数(虐待・ネグレクトなど)の累積は肥満とは有意な関連が見られませんでした。家庭の社会経済的な状況が子どもの体重に影響する可能性があります。
子どもの体重と心の健康は双方向に関係する:縦断研究のシステマティックレビュー
1994年〜2022年に実施された33件の縦断研究をまとめたところ、子ども期の体重が多いほどその後の心の健康(メンタルウェルビーイング)が低くなる傾向があり、逆に心の健康の低下がその後の体重増加とも関係している可能性が示されました。ただし、心の健康から体重への影響を調べた研究は少なく、エビデンスは限られています。
子どもと青少年における活発な外遊びと健康の関連:アンブレラレビュー
6つのシステマティックレビューを統合したアンブレラレビューで、子ども・青少年を対象とした研究では、活発な外遊びが身体的健康・社会的健康・精神的健康のいずれとも好ましい方向で関連していました。特に精神的健康については全年齢で71%の研究が肯定的な関連を示しており、外遊びが子どもの多面的な健康に役立つ可能性が示唆されています。ただし、因果関係についての証拠は部分的にとどまります。