臍帯血のビタミンA・D濃度と完全母乳育児の乳児の身体成長(0〜6ヶ月)との関連
Cord blood vitamin A and vitamin D levels in relation to physical growth in exclusively breastfed infants aged 0-6 months.
どんな研究?
01 — Summary140組の母子を対象に、臍帯血(生まれたときの血液)のビタミンAおよびDの濃度と、完全母乳育児の赤ちゃんの0〜6ヶ月の身体発育の関連を調べました。臍帯血ビタミンA濃度が高いと3〜6ヶ月での頭囲の伸びと正の関連が見られました。ビタミンDが高いと体重増加(BMI)と正の関連がある一方、身長の伸びとは負の関連が観察されました。
要点
02 — Key points- 01臍帯血ビタミンAが高い乳児は3〜6ヶ月の頭囲の伸びが大きい傾向
- 02臍帯血ビタミンDが高いと体重・BMIの増加が大きく、身長の伸びは小さい傾向
- 03ビタミンA・Dともに平均値は正常範囲以下(不足気味)
観察研究であり、関連であって因果関係を示すものではありません。サンプル数が140組と少なく、単一施設・短期追跡(6ヶ月)という制約があります。完全母乳育児の乳児のみを対象としており、人工乳育児には適用できません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Frontiers in Endocrinology
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.3389/fendo.2024.1394408
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related完全母乳の乳児におけるビタミンDサプリメントの有効性に関する縦断的研究
日本の病院で生まれた乳児を対象に、完全母乳で育てた場合のビタミンD不足とサプリメント補充の効果を調べた研究です。完全母乳の乳児は生後5か月まで25(OH)D(ビタミンDの指標)が十分な値に達しないことが多く、全員が生後すぐからビタミンD不足でした。生後1か月から毎日4.0μgのビタミンDを補充したグループでは、93%が生後5か月までに十分な値に達しました。
早産・低出生体重児の在宅ケアを支援する介入:親・家族・養育者へのシステマティックレビューとメタアナリシス
早産や低出生体重で生まれた赤ちゃんを自宅でケアする親・家族を支援する介入の効果を、47件の研究をまとめて調べました。支援プログラムは乳児の死亡率の改善、母乳育児の促進、赤ちゃんの認知発達の向上、そして親のストレス・うつの軽減につながる可能性が示されました。ただし、多くの研究でエビデンスの確実性は低〜非常に低い水準でした。
母乳育児推進が子どもの健康に与える因果効果:栄養の役割の解明
長期にわたる完全母乳育児を推進した大規模ランダム化比較試験(PROBIT試験)のデータを用いて、母乳育児促進が子どもの成長に与える効果を分析した研究です。介入群の乳児は母乳を多く飲み、水分・果汁などの摂取が減ったことでカロリー密度の高い食事になり、体重増加が乳児期から青年期まで持続しました。この研究では、体重増加の主な要因はカロリー摂取量の増加であり、感染症の減少による寄与は小さいと結論づけています。