日本の小学生の体力を左右する要因:横断研究
Possible determinants of physical fitness in Japanese school children: A cross-sectional study
どんな研究?
01 — Summary日本の小学生2,308人(10〜12歳)を対象に、身体活動・スクリーンタイム・食事・睡眠などの生活習慣と体力の関連を調べた横断研究です。日常的な運動習慣のある子は体力が高い傾向があり、スクリーンタイムの長さや朝食の欠食は持久力(20mシャトルラン)の低さと関連していました。BMIが高いことも体力の低さと関連する傾向がありました。
要点
02 — Key points- 01日常的な運動習慣は体力スコアの高さと関連していた
- 02スクリーンタイムが長い子・朝食を抜く子は持久力(シャトルラン)が低い傾向があった
- 03BMIが高いほど持久力が低い傾向が男女ともに見られた
横断研究であるため、生活習慣が体力を高める(または低める)という因果関係は示せません。生活習慣の情報はアンケートによる自己申告であり、測定誤差が含まれる可能性があります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Paediatric and Perinatal Epidemiology
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.1111/ppe.13121
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related5〜10歳児の身体活動・体力・運動能力の関係:システマティックレビュー
2020〜2025年に発表された13件の観察研究(5〜10歳の子ども対象)をもとに、身体活動・体力・運動能力の3つの関係を整理しました。運動能力が高い子どもは身体活動量が多く体力も高い傾向があり、特に客観的指標で測定した研究でこの関連が明確でした。ただし研究の質や方法にばらつきがあり、エビデンスの確実性は「低〜中程度」と評価されています。
徒歩通学と身体活動・体力の関連:岡山県の小学生を対象とした研究
岡山県の小学生249人を対象に、徒歩通学の時間と身体活動量・体力の関係を加速度計と体力テストで調べました。徒歩通学時間が長いほど、登下校の時間帯や1日全体の歩数・中高強度身体活動量が多い傾向がありました。特に女子では、徒歩通学時間が長いほど体力テストの一部(反復横跳び・20mシャトルラン・立ち幅跳び)の成績が高い傾向がみられました。
イベロアメリカの子ども・青少年における24時間行動と自己報告体力の関連:COVID-19パンデミック期のデータ
スペイン・ブラジル・ウルグアイの3〜17歳1,077人を対象にした横断研究で、身体活動の推奨量を満たしていない子ほど体力が低い傾向が、すべての年齢層で見られました。とくに身体活動は24時間行動の中で最も一貫して体力と関連していたのに対し、スクリーンタイムや睡眠との関連はまちまちでした。観察研究のため因果関係は示されません。