学齢期の子どもの近視と画面時間の増加の影響:システマティックレビュー
Prevalence of Myopia Among Schoolchildren and the Impact of Increased Screen Time: A Systematic Review.
どんな研究?
01 — Summary学齢期の子どもや若者で、画面(スマホ・タブレット・パソコンなど)を見る時間と近視の関連を調べた15件の研究(約6万人分)をまとめたレビューです。全体としては、画面時間と近視のはっきりした関連は確認できませんでした。研究によって結果が食い違っており、画面時間が近視の危険因子かどうかは現時点では結論づけられないとしています。
要点
02 — Key points- 0115件の研究(約59,775人)をまとめたシステマティックレビュー。
- 02全体では画面時間と近視のはっきりした関連は示されなかった。
- 03研究間で結果が割れており(食い違い)、結論づけられない。
- 04近くを見る作業全般に比べ、デジタル画面に特化した証拠は一貫しない。
もとになった研究の多くは観察研究で、画面時間の測り方や対象がばらばらなため結果を直接比べにくく、関連の有無を断定できません。観察研究のまとめであり、因果関係を示すものではありません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- システマティックレビュー(観察研究のまとめ)
- エビデンス強度
- メタアナリシス
- 掲載誌
- Cureus
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.7759/cureus.66815
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子ども時代の画面への接触の影響:関連する要因も含めた文献レビュー
パソコン・スマホ・タブレット・テレビなどの画面に子どもが接することが、健康にどう関わるかを幅広くまとめた総説です。肥満・運動不足・睡眠の乱れ・不安や抑うつ・近視・行動の問題などとの関連を整理しています。1日2時間を超える画面接触がこれらと関連すると報告され、特に証拠が強いのは肥満や運動不足との関連だとしています。近視についても関連が指摘されていますが、ほかの要因に比べて結びつきは弱めに扱われています。
画面時間と屋外活動が近視の進み方に与える影響
レバノンの近視のある3〜17歳の子ども100人を対象に、画面を見る時間や屋外活動と近視の進み方の関連を調べた研究です。新型コロナの外出制限の時期は、画面時間が増えて屋外活動が減り、近視の進み方も大きくなっていました。ただし、アンケートで尋ねた1日の画面時間や週あたりの屋外時間そのものは、近視の進み方とのはっきりした関連は示されませんでした。中東という、これまであまり研究されてこなかった地域からの報告です。
子どものスマートフォン使用と近視の進み方の関連:前向きコホート研究
6〜14歳の子ども523人を2年間追いかけ、スマートフォンの使用時間をアプリで記録して、近視の進み方との関連を調べた研究です。1日の使用時間が長い子ほど近視が進みやすい傾向がみられました。一方で、屋外で過ごす時間が長いことや、画面を顔から遠ざけて見ることは、近視が進みにくいことと関連していました。親が近視の子どもは、そうでない子に比べて近視が進む割合が高い傾向もみられました。