画面時間と屋外活動が近視の進み方に与える影響
Effect of screen time and outdoor activities on myopia progression.
どんな研究?
01 — Summaryレバノンの近視のある3〜17歳の子ども100人を対象に、画面を見る時間や屋外活動と近視の進み方の関連を調べた研究です。新型コロナの外出制限の時期は、画面時間が増えて屋外活動が減り、近視の進み方も大きくなっていました。ただし、アンケートで尋ねた1日の画面時間や週あたりの屋外時間そのものは、近視の進み方とのはっきりした関連は示されませんでした。中東という、これまであまり研究されてこなかった地域からの報告です。
要点
02 — Key points- 01近視の子ども100人を対象にした前向きの観察研究(中東・レバノン)。
- 02コロナ外出制限期は近視の進み方が大きく、画面時間は増え屋外時間は減っていた。
- 03アンケートで尋ねた画面時間・屋外時間そのものは、近視の進み方とはっきり関連しなかった。
- 04研究が少ない地域からのデータとして意義がある。
観察研究で人数が少なく(100人)、画面時間や屋外時間はアンケートによる自己申告のため正確さに限界があります。関連を示すものであり、因果関係は示せません。すでに近視のある子に限った点も注意が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前向き観察研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- PLOS One
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1371/journal.pone.0347118
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子どものスマートフォン使用と近視の進み方の関連:前向きコホート研究
6〜14歳の子ども523人を2年間追いかけ、スマートフォンの使用時間をアプリで記録して、近視の進み方との関連を調べた研究です。1日の使用時間が長い子ほど近視が進みやすい傾向がみられました。一方で、屋外で過ごす時間が長いことや、画面を顔から遠ざけて見ることは、近視が進みにくいことと関連していました。親が近視の子どもは、そうでない子に比べて近視が進む割合が高い傾向もみられました。
子どもと若者における緑地と近視の関係:システマティックレビューとメタアナリシス
子どもや若者の身のまわりにある緑地(公園や植物の多い環境)と近視の関係を調べた研究を集めて、まとめて分析したものです。6〜22歳の延べ約220万人を対象とした11件の研究を整理し、6件を統合して解析しました。多くの研究で、緑地が多い環境ほど近視になる人が少ない傾向が見られ、特に学校の敷地内や周囲500メートルほどの緑地が関連していました。
学齢期の子どもの近視と画面時間の増加の影響:システマティックレビュー
学齢期の子どもや若者で、画面(スマホ・タブレット・パソコンなど)を見る時間と近視の関連を調べた15件の研究(約6万人分)をまとめたレビューです。全体としては、画面時間と近視のはっきりした関連は確認できませんでした。研究によって結果が食い違っており、画面時間が近視の危険因子かどうかは現時点では結論づけられないとしています。