スマホ・タブレットなどの画面や近くを見る作業(近業)は、子どもの近視と関係する?
近くを見る作業が多いほど近視が多い傾向は複数の研究で示されていますが、スマホやタブレットなどデジタル画面に限った証拠は研究によって結果が割れており、はっきりしません。画面の使いすぎを避け、距離をとり、こまめに休む・屋外で過ごすといった工夫は理にかなっていますが、画面そのものが近視の原因かどうかは現時点では結論づけられません。
もとになる研究は観察研究が中心で、画面時間と近視の関連は研究によって支持・否定が割れている(あるコホートでは関連あり、システマティックレビューや別の前向き研究では明確な関連なし)。デジタル画面に特化した証拠は、近くを見る作業全般に比べて一貫性が低い。画面の使用を割り当てて比べる質の高い試験はなく、自己申告による測定の限界もあるため、確実性は「低い」とした。
関連する疑問
同じ研究を扱う、または分野・キーワードが近い疑問です。
外遊び・屋外で過ごす時間は、子どもの近視を防ぐ?
屋外で過ごす時間を増やすと近視になりにくくなるという無作為化試験の報告があり、予防に役立つと考えられています。ただし、すでに近視になりかけた子どもでは効果が弱く、近くを見る作業の多さも近視と関連するため、早めに屋外時間を増やすことが大切です。
子どもの近視の進行を抑える治療(低濃度アトロピン・オルソケラトロジーなど)は効く?
低濃度アトロピン点眼やオルソケラトロジー(夜つける特殊なコンタクトレンズ)には、子どもの近視が進む速さを遅らせる効果が無作為化試験で示されています。ただし効果はゆるやかで近視を治すものではなく、いずれも医療行為です。使用は必ず眼科医に相談してください。
子どもの睡眠や生活リズムは、近視と関係する?
睡眠リズムの乱れが近視と関連するという報告がある一方、睡眠時間と近視の関係ははっきりしないという研究もあり、結論は割れています。近視には屋外で過ごす時間や近くを見る作業など多くの要因が関わります。
スクリーン(テレビ・スマホ・タブレット)の使用は、子どもの睡眠と関係する?
画面を見る時間が長い子ほど、睡眠時間が短く、就寝時刻が遅く、寝つきが悪い傾向があると複数の研究が報告しています。特に布団の中での画面利用や寝る前の利用が睡眠の問題と関連しやすいようです。ただし支える研究は観察研究が中心で、関連があっても因果関係を示すものではなく、確実性はまだ低いと考えられます。画面の『量』だけでなく『時間帯』も関わる可能性が指摘されています。
外遊び・自然での遊びは、子どもの体力や育ちによい?
外遊びや自然での遊びは、運動能力や体づくり、心の健康、近視・肥満の予防など、さまざまな面で良い関連が報告されています。ただし多くは観察研究やレビューで、効果の大きさは確定していません。それでも、外で体を動かす機会を増やすことは理にかなった習慣と考えられます。