読み書きやスクリーン時間と9歳時点の近視との長期的な関連:GUSTO出生コホートの子どもたち
The longitudinal associations of reading, writing and screen time with myopia at age 9 years among children from the GUSTO birth cohort.
どんな研究?
01 — Summaryシンガポールで生まれた子どもを追跡した出生コホート研究で、2歳・3歳・6歳・9歳のときの紙の読み書きの時間や画面(スクリーン)を見る時間と、9歳での近視との関係を調べました。471人のうち9歳で37%が近視でした。6歳・9歳のときに紙の読み書きの時間が長い子どもほど近視が多い傾向があり、特に9歳で1日3時間を超えると近視の割合が高めでした。一方、画面を見る時間は近視とのはっきりした関連は見られませんでした。
要点
02 — Key points- 01生まれてから9歳まで追跡した出生コホート研究。
- 02近くを見る読み書きの時間が長いほど、9歳での近視が多い傾向があった。
- 03画面(スクリーン)を見る時間と近視には、はっきりした関連は見られなかった。
- 04近くを長時間見る作業が、近視と関わる可能性を示す。
観察研究のため、読み書きの時間と近視の「関連」を示すにとどまり、因果関係は証明できません。読み書きや画面の時間は保護者の申告によるもので、正確さに限りがあります。対象はシンガポールの子どもで、人数も比較的少なく、日本にそのまま当てはまるとは限りません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 出生コホート研究(前向き観察研究)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Acta Ophthalmologica
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1111/aos.70009
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related子どもの近くを見る作業の時間と近視:最新のシステマティックレビューとメタアナリシス
読書や勉強など「近くを見る作業」の時間と子どもの近視との関係を調べた観察研究を集めて、まとめて分析したものです。33件の研究を統合した結果、近くを見る作業が多いほど近視になりやすい傾向が見られました。関連は地域を問わず一貫しており、特にアジアの子どもで強めでした。
低濃度アトロピン点眼(0.01〜0.05%)が子どもの近視の進行を抑えるかを調べたシステマティックレビュー・メタアナリシス
4〜18歳の近視の子どもを対象にした無作為化比較試験13件(合計2529人)をまとめて分析した研究です。低濃度のアトロピン点眼(0.01〜0.05%)は、有効成分なしの点眼と比べて、目の奥行き(眼軸長)が伸びる量や近視の度合いの進みをわずかに抑えました。比較的安全に使えるとされましたが、研究ごとのばらつきは大きいものでした。
子どもの近視抑制について、アトロピン・オルソケラトロジー・低出力赤色光照射の効果を比べたシステマティックレビュー・ネットワークメタアナリシス
子どもの近視の進行を抑える方法として、0.01%アトロピン点眼、オルソケラトロジー(夜つける特殊なコンタクトレンズ)、低出力の赤色光照射、これらの組み合わせを、無作為化比較試験41件(合計6434眼)をまとめて比べた研究です。いずれの方法も、何もしない場合に比べて近視の進行を抑える効果がありました。目の奥行きの伸びを抑える点では赤色光照射が最も効果的という結果でしたが、安全性の確認はさらに必要です。