子どもの睡眠不足症候群
Insufficient Sleep Syndrome in Childhood
どんな研究?
01 — Summary子どもの睡眠不足は身体・精神の発達に悪影響を与える重要な問題です。このレビューでは、昼寝や週末の寝だめで夜間の睡眠不足を補うのは概日リズムを乱し「社会的ジェットラグ」を招くとして問題があることを示しています。日本の子どもには夜間の基本睡眠時間として10時間、欧米では11時間が目安とされており、睡眠の質と規則正しいリズムの両方が大切です。
要点
02 — Key points- 01昼寝や週末の寝だめで夜間睡眠不足を補うことは概日リズムを乱す可能性がある
- 02日本の子どもに必要な夜間基本睡眠時間の目安は10時間(欧米は11時間)とされる
- 03睡眠不足は身体・精神の発達に悪影響を及ぼすリスクがある
レビュー論文であり個々の研究の質に依存する。日本と欧米の基準の違いがあり、集団特性の影響がある。推奨睡眠時間の根拠には幅がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- レビュー論文
- エビデンス強度
- 総説・その他
- 掲載誌
- Children
- 発表年
- 2024
- DOI
- 10.3390/children12010019
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related地域の暴力(コミュニティバイオレンス)が子どもの睡眠に与える影響:システマティックレビュー
地域内の暴力(銃撃音、犯罪など)への暴露が子どもの睡眠に与える影響を調べた研究を系統的にまとめた論文です。地域の暴力にさらされた子どもは、睡眠の短縮、不眠、悪夢などの睡眠の問題を持ちやすい傾向があることが示されました。安全な生活環境が子どもの睡眠・発達を守るために重要であることが示唆されます。
乳児の睡眠と、認知・運動発達の関係(システマティックレビュー)
生後0〜18か月の赤ちゃんの睡眠のパターンが、その後の認知(考える力)や運動の発達と関係するのかを、22件の研究をまとめて整理した研究です。結果は研究ごとにまちまちで、夜間の睡眠時間や総睡眠時間と発達との間に、はっきりした一貫した関連は確認できませんでした。年長の子どもでは睡眠と発達の関係が報告されますが、乳児期では同じようには当てはまらない可能性が示されました。
自閉スペクトラム症の子どもにおける乳児期の睡眠特性:オーストラリア出生コホート研究
1000組を超える親子を11年以上追跡した研究で、生後6か月時点の夜間睡眠時間が短い赤ちゃんは、その後の自閉スペクトラム症(ASD)の特性が多く、ASD診断のリスクが高い傾向がありました。生後12か月時点の寝つきの悪さ(入眠潜時が長い)も同様にASD特性と関連していました。ただし、睡眠の問題がASDの原因なのか、共通する要因があるのかは不明です。