表出性言語遅延を持つ自閉スペクトラム症リスク乳児における顔処理の側性化の違い
Differential lateralization to faces in infants at risk of autism spectrum disorder with expressive language delay
どんな研究?
01 — Summary日本の18〜34か月の乳幼児42人を対象に脳磁図で脳活動を計測したところ、言語発達が遅れている群では顔を見るときに右脳優位の反応(顔処理の側性化)が認められず、典型発達の子どもと異なるパターンを示しました。言語遅延群の75%は自閉スペクトラム症(ASD)リスクの基準を満たし、ASDリスクが高い子どもほど顔処理の右脳優位性が弱い傾向がありました。顔処理の側性化が言語発達の予測指標になる可能性を示しています。
要点
02 — Key points- 01言語発達が遅れている乳幼児では、顔を見たときの右脳優位の反応(側性化)が認められなかった
- 02言語遅延群の75%がASDリスク基準に該当し、ASDリスクが高いほど顔処理の側性化が弱かった
- 03乳幼児期の顔処理の側性化が言語・社会発達の予測指標になる可能性がある
対象が42人と少規模で、結果の再現性に限界がある。横断研究のため因果関係は言えない。ASDリスクの判定は行動観察に基づくもので確定診断ではない。日本の単施設のデータ。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断的観察研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Psychiatry and Clinical Neurosciences Reports
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1002/pcn5.70054
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedコロナ禍が乳幼児の神経発達に与えた影響:神戸市の大規模コホート研究
神戸市の63,703人の子どものデータで、コロナ前(2014〜2018年生まれ)とコロナ禍(2020年)の1歳6か月時点の発達状況を比較しました。コロナ禍に生まれた子どもは、発達に遅れが見られる割合が高く(12.8% vs 10.2%、OR 1.30)、特に言語発達(意味のある言葉を言えない割合:7.1% vs 4.8%)への影響が顕著でした。
離乳期の授乳・摂食の困難と言語発達の関連:縦断的研究
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親と子66組を対象に、生後6〜24か月の読み聞かせ中の対話的なやりとり(促す・広げる・くり返すなど)の発達パターンと、その後の言語力への影響を調べました。対話的な読み聞かせのやり方は月齢とともに変化し、とくに18〜24か月での「広げる」「評価する」といった関わりが、その後6か月の言語発達と有意に関連していました。親による対話的な読み聞かせは1歳前から始められ、個人差も大きいことがわかりました。