コリックに関する母親の知識と対応の実態(パレスチナ):教育と啓発の必要性
Maternal knowledge and practices regarding infantile colic in Palestine: a need for enhanced education and awareness.
どんな研究?
01 — Summaryコリックと診断された赤ちゃんを持つ母親450人に、コリックの知識と家庭での対応を聞き取った調査です。母親がよく行う対応は、マッサージ、おくるみ(くるんで包む)、ハーブなどで、抱き方やあやし方を含む身近な手当てが広く使われていました。一方で専門家に相談する母親は少なく、知識のばらつきも大きいことが分かりました。
要点
02 — Key points- 01対象はコリックの赤ちゃんを持つ母親450人への聞き取り調査。
- 02よく行う対応はマッサージ、おくるみ、ハーブなどだった。
- 03情報源は家族・友人や自分の経験が中心で、専門家への相談は少なかった。
- 04コリックについての知識にはばらつきが大きかった。
- 05ある時点の聞き取り調査で、対応が泣きをやわらげたかは確かめていない。
ある一時点で母親に尋ねた横断調査で、各対応が実際に赤ちゃんの泣きをやわらげたかを検証したものではありません。関連が見えても因果関係(その対応が効いた)は言えません。特定の地域での調査のため、日本など他の地域にそのまま当てはまるとは限らない点にも注意が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 横断調査(アンケート)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- BMC Pregnancy and Childbirth
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1186/s12884-025-07360-2
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related保護者へのコリック対応の指導が、赤ちゃんのコリックの程度と泣く時間に与える影響
コリックと診断された新生児の保護者60人に、コリックへの対応のしかたを1回の講習で伝え、その前後で赤ちゃんの様子を比べた研究です。指導のあと、赤ちゃんのコリックの程度と泣く時間は減っていました。あやし方や抱き方を含む対応を保護者が学ぶことが、赤ちゃんの泣きをやわらげる助けになる可能性を示しています。
乳児コリックへの手技的ケア:エビデンスのスコーピングレビュー
赤ちゃんのコリック(理由のはっきりしない激しい泣き)に対して、おなかのマッサージや軽く体に触れる施術など、手で行う非薬物的なケアが効くかをまとめたレビューです。2012年以降のランダム化比較試験7件を集めたところ、5件で1日の泣く時間が短くなり、3件で睡眠時間が延びたと報告されていました。ただし研究ごとに方法や測り方がばらばらで、まとめて統計処理はできませんでした。
コリック(過度の泣き)のある乳児への徒手的な施術(オステオパシー):多施設ランダム化比較試験
生後1週から3か月でコリック(はっきりした原因なく激しく泣く)と診断された赤ちゃん103人を、やさしく体に触れて整える施術を受ける群と、通常のケアのみの群に分けて比べた研究です。3回の施術を受けた群では、保護者が感じる心理的なストレスが大きく下がり、赤ちゃんの1日の泣く時間や泣きの強さも同じくらい改善しました。抱きかかえて体に触れる手当て的なケアが、家庭の負担をやわらげる可能性を示しています。