保護者へのコリック対応の指導が、赤ちゃんのコリックの程度と泣く時間に与える影響
The effect of infantile colic training given to parents on the neonatal infantile colic level and crying duration.
どんな研究?
01 — Summaryコリックと診断された新生児の保護者60人に、コリックへの対応のしかたを1回の講習で伝え、その前後で赤ちゃんの様子を比べた研究です。指導のあと、赤ちゃんのコリックの程度と泣く時間は減っていました。あやし方や抱き方を含む対応を保護者が学ぶことが、赤ちゃんの泣きをやわらげる助けになる可能性を示しています。
要点
02 — Key points- 01対象はコリックと診断された新生児の保護者60人。
- 021回の講習でコリックへの対応のしかたを伝え、前後で比較した。
- 03指導後、コリックの程度と赤ちゃんの泣く時間が減った。
- 04母親と父親で改善のあらわれ方に違いがみられた。
- 05比較する対照群がない前後比較のため、効果の確かさは限定的。
対照群を置かず、同じ集団の指導前後を比べただけの研究です。そのため、改善が指導によるものか、コリックが自然に治まる時期と重なっただけかを区別できません。人数も少なく、泣く時間は保護者の申告に基づくため、思い込みの影響も受けやすい点に注意が必要です。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 前後比較(対照群なし)
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Scientific Reports
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1038/s41598-025-34344-1
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedコリックに関する母親の知識と対応の実態(パレスチナ):教育と啓発の必要性
コリックと診断された赤ちゃんを持つ母親450人に、コリックの知識と家庭での対応を聞き取った調査です。母親がよく行う対応は、マッサージ、おくるみ(くるんで包む)、ハーブなどで、抱き方やあやし方を含む身近な手当てが広く使われていました。一方で専門家に相談する母親は少なく、知識のばらつきも大きいことが分かりました。
乳児コリックへの手技的ケア:エビデンスのスコーピングレビュー
赤ちゃんのコリック(理由のはっきりしない激しい泣き)に対して、おなかのマッサージや軽く体に触れる施術など、手で行う非薬物的なケアが効くかをまとめたレビューです。2012年以降のランダム化比較試験7件を集めたところ、5件で1日の泣く時間が短くなり、3件で睡眠時間が延びたと報告されていました。ただし研究ごとに方法や測り方がばらばらで、まとめて統計処理はできませんでした。
コリック(過度の泣き)のある乳児への徒手的な施術(オステオパシー):多施設ランダム化比較試験
生後1週から3か月でコリック(はっきりした原因なく激しく泣く)と診断された赤ちゃん103人を、やさしく体に触れて整える施術を受ける群と、通常のケアのみの群に分けて比べた研究です。3回の施術を受けた群では、保護者が感じる心理的なストレスが大きく下がり、赤ちゃんの1日の泣く時間や泣きの強さも同じくらい改善しました。抱きかかえて体に触れる手当て的なケアが、家庭の負担をやわらげる可能性を示しています。