幼児期のBMI変化が学童期の喘息(表現型・性別別)に与える影響
Changes in body mass index during early childhood on school-age asthma prevalence classified by phenotypes and sex.
どんな研究?
01 — Summary日本の約4万7千人の子どもを対象にした調査で、幼児期にBMIが低い状態から高い状態に大きく変化した子どもは、学童期の喘息リスクが高まる傾向がみられました。特に男の子では非アレルギー性喘息のリスクが上がり、女の子ではBMIが一貫して高い場合にアレルギー性喘息のリスクが高くなる可能性があります。
要点
02 — Key points- 01出生時BMIが低く7歳時に高い子ども(Q1Q4)は喘息リスクが有意に高かった(調整OR約1.47)
- 02男の子では非アレルギー性喘息との関連が顕著で、女の子ではBMIが常に高い場合にアレルギー性喘息リスクが増加した
- 03日本の大規模縦断調査(47,015人)を用いた解析結果
観察研究であり、BMI変化と喘息の間に因果関係があるとは言えません。交絡因子の調整を行っていますが、食事・環境・遺伝などの影響が残る可能性があります。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究(縦断調査)
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Pediatrics International
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1111/ped.70090
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related母乳育児と、子ども〜大人にかけてのBMIの変化(システマティックレビュー)
母乳育児が、その後の人生でのBMI(体格の指標)の変化にどう関わるかを、3件のランダム化比較試験と24件の長期コホート研究からまとめたレビューです。多くのコホート研究で、母乳で育った子どもはその後のBMIが低め、つまり肥満になりにくい傾向が示されました。
母乳育児は子どものBMI・肥満に影響するか(中国の全国調査)
中国の全国的な追跡調査(China Family Panel Studies)の7967人の子どもを対象に、母乳の期間と子どものBMI・肥満との関係を調べました。さまざまな分け方で検討したところ、母乳の期間が長いほど、BMIが中〜低めの子ではむしろBMIが高い傾向が見られました。著者らは、肥満対策として母乳育児を一律に推奨することには慎重であるべきだと結論づけています。
子どものころの超加工食品と、若い大人になってからの体重との関係(17年間の追跡)
イギリスの長期コホート研究で、3061人を7歳から24歳まで17年間追いかけ、子どものころの超加工食品(インスタント食品やスナックなど加工度の高い食品)の摂取と、大人になってからの体型との関係を調べました。7歳のときに食事に占める超加工食品の割合が高いほど、24歳でのBMIがやや高くなる傾向が見られました。