出生体重500g刻みの日本人子ども成長曲線:日本環境と子どもの研究の知見
Japanese growth charts stratified by birth weight in 500-gram increments: Findings from the Japan Environment and Children's Study.
どんな研究?
01 — Summary日本の大規模コホート(約9万9000人)のデータを用いて、出生体重ごとに分けた8種類の成長曲線を作成しました。出生体重が2500g未満だった赤ちゃんは4歳までに身長・体重のSD値が大幅に改善し、体格が追いつく傾向が見られました。一方、出生体重が3500g以上の赤ちゃんは4歳までに身長・体重のSD値が低下する傾向がありました。これらの成長曲線は、低出生体重・高出生体重の子どもの成長を正確に評価するためのツールとして役立ちます。
要点
02 — Key points- 01出生体重500〜999gの子どもは4歳までに身長SDスコアが大幅に改善(-6〜-8から約-1.2へ)
- 02出生体重3500g以上の子どもは4歳までに身長・体重SDスコアが低下する傾向
- 03出生体重別の成長曲線は日本の臨床・公衆衛生の現場で有用
観察研究のコホートデータに基づいており因果関係の検討ではない。4歳以降の成長軌跡は評価していない。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- コホート研究
- エビデンス強度
- コホート研究
- 掲載誌
- Clinical Pediatric Endocrinology
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1297/cpe.2024-0063
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related追いつき成長のタイミング:早産児の出生後成長軌跡(サウジアラビア)
早産で生まれた赤ちゃんは、体重については生後1年以内に正期産児に近づく傾向がありますが、身長(体長)の追いつきは修正月齢24か月ごろまでかかる可能性があります。非常に低体重で生まれた赤ちゃんほど追いつき成長の割合が高いことも示されました。ただし、この研究は1施設のコホートであり、結果の一般化には限界があります。
妊娠中の栄養補給が赤ちゃんの出生体重と生存に与える効果(ガンビアでの5年間のランダム化比較試験)
栄養が不足しがちな西アフリカ・ガンビアの妊婦を対象に、妊娠後期に高エネルギーの食べ物(ピーナッツのビスケット)を毎日とるグループと、出産後にとるグループにランダムに分けて比べた古典的な研究です。妊娠中に栄養を補給したグループでは、赤ちゃんの出生体重が増え、とくに食料の乏しい時期に効果が大きく、低出生体重や周産期の死亡も減りました。妊娠中の栄養が、赤ちゃんの育ちと生存に直接関わることを示した重要な研究です。
妊娠中の母親の睡眠時間と新生児の出生体重——JECSコホート研究(プレプリント)
日本のJECSコホートを用い、妊娠中のお母さんの睡眠時間が、低出生体重・小さめの赤ちゃん(SGA)・大きめの赤ちゃん(巨大児)と関係するかを調べた前向きコホート研究(プレプリント)です。妊娠中の睡眠時間が短いまたは長い場合に、出生体重への影響がみられる可能性が示されています。ただし、プレプリントのため、査読前の結果です。