妊娠中の栄養補給が赤ちゃんの出生体重と生存に与える効果(ガンビアでの5年間のランダム化比較試験)
Effects on birth weight and perinatal mortality of maternal dietary supplements in rural Gambia: 5 year randomised controlled trial
どんな研究?
01 — Summary栄養が不足しがちな西アフリカ・ガンビアの妊婦を対象に、妊娠後期に高エネルギーの食べ物(ピーナッツのビスケット)を毎日とるグループと、出産後にとるグループにランダムに分けて比べた古典的な研究です。妊娠中に栄養を補給したグループでは、赤ちゃんの出生体重が増え、とくに食料の乏しい時期に効果が大きく、低出生体重や周産期の死亡も減りました。妊娠中の栄養が、赤ちゃんの育ちと生存に直接関わることを示した重要な研究です。
要点
02 — Key points- 01栄養不足の妊婦を対象とした5年間のランダム化比較試験(約2千人の出生)
- 02妊娠中の栄養補給で赤ちゃんの出生体重が増えた
- 03食料の乏しい時期ほど効果が大きかった
- 04低出生体重や周産期の死亡も減った
対象はもともと栄養が不足しがちな地域の妊婦で、栄養が足りている人にそのまま当てはまるわけではありません。古い研究(1997年)で、現在の食事や医療の状況とは異なります。妊娠中の食事の量・内容は、個々の状態に応じて専門家と相談してください。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- BMJ
- 発表年
- 1997
- DOI
- 10.1136/bmj.315.7111.786
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related妊娠中のオメガ3補給と、赤ちゃんの体格・出産の経過との関係(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中にオメガ3(魚油・DHAなど)を補給することが、赤ちゃんの体格や出産の経過にどう関わるかを調べた23件のランダム化比較試験をまとめた研究です。補給した約1万2千人と、しなかった約1万2千人を比べました。全体として、オメガ3を補給したグループでは早産になる割合がやや低く、生まれたときの体重・身長・頭囲がわずかに大きい傾向がみられました。ただし効果の大きさは小さく、解析の仕方によっては差がはっきりしなくなるものもありました。
屋外の大気汚染と、好ましくない出産の結果との関連(システマティックレビュー・メタアナリシス)
屋外の大気汚染へのさらされ方と、早産・低出生体重・死産といった好ましくない出産の結果との関係を、49件の研究からまとめたものです。大気汚染にさらされることは、これらの好ましくない結果のリスクの高まりと関連していました。
妊娠中の大気中の微小粒子(PM)と、正期産での低出生体重(システマティックレビュー・メタアナリシス)
妊娠中のお母さんが大気中の微小な粒子(PM2.5・PM10などの粒子状物質)にどれくらいさらされたかと、生まれた赤ちゃんの体重との関係を、61件の研究(15か国・約3450万人の出産)からまとめたものです。粒子へのさらされ方が多いほど、十分な週数で生まれても体重が軽い(正期産低出生体重)リスクがやや高くなる関連が見られました。