乳幼児期から青年期における睡眠時間・就寝タイミングと小児BMIの関係
Role of Sleep Duration and Timing on Paediatric BMI Across Childhood and Adolescence: Do Both Matter?
どんな研究?
01 — Summary2〜18歳の子ども約2万9000人の医療記録をもとに、睡眠時間・就寝時刻と肥満の関連を調べました。幼児(2〜5歳)では短い睡眠時間が過体重・肥満のリスクと関連し、学童期(6〜12歳)では短い睡眠時間と夜型の就寝パターンの両方が関連していました。青年期(13〜18歳)では特に就寝時刻が遅いことが肥満リスクの上昇と関連していました。
要点
02 — Key points- 01幼児では睡眠時間が短いほど過体重・肥満のリスクが高かった(1時間短いごとに21%高いリスク)
- 02学童期では短い睡眠時間と夜型の就寝タイミングの両方がリスクと関連
- 03青年期では就寝タイミングの遅さが1時間ごとに肥満リスクが12%高かった
反復測定の横断デザインであり因果関係は不明。睡眠は自己報告(保護者または本人)で客観的測定ではない。来院した子どものみを対象としており選択バイアスの可能性がある。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- 反復測定横断研究
- エビデンス強度
- 観察研究
- 掲載誌
- Pediatric Obesity
- 発表年
- 2025
- DOI
- 10.1111/ijpo.70064
- 出典
- OpenAlex
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Related中国南部の子どもにおける睡眠の質・習慣とBMIとの関連
中国海南省の3〜12歳の子ども(複数都市・郡)を対象にした研究で、就寝時刻が遅いほど過体重・肥満リスクが高く、睡眠時間が9時間未満の子どもは肥満リスクが約1.3〜1.4倍高い傾向が示されました。一方で、睡眠時間が9〜11時間で就寝時刻が早い(21時前)組み合わせは肥満に対して保護的に働く可能性が示されました。横断研究のため因果関係は確認できません。
就寝時刻は大事? 寝る時刻と睡眠時間・体重の関連を米中西部のラテン系の子で調べた研究
米国中西部に住むラテン系の子ども119人(平均約11.5歳)を対象に、寝る時刻・睡眠時間と体重の関連を調べた研究です。夜9時半より前に寝る子は睡眠時間が長く、寝る時刻が遅いほど太り気味の割合が高い傾向がみられました。とくに「遅く寝て遅く起きる」生活の子は、「早く寝て早く起きる」子より太り気味の割合が高めでした。起きる時刻と体重には、はっきりした関連はみられませんでした。
睡眠時間の短さと体重の増加(システマティックレビュー)
1966年から2007年までに発表された研究を集め、睡眠時間が短いことが肥満や体重増加の独立した原因になりうるかを調べた、初期のまとめ(システマティックレビュー)です。睡眠時間が短いことと、体重の増加・肥満との関連が示されました。睡眠不足は食欲や活動量、体温の調節などを通じて体重に影響する可能性があると考えられています。