乳児期からの介助つきトイレトレーニングと、生後9か月までのおなかの不調(ランダム化比較試験)
Assisted infant toilet training and the prevalence of functional gastrointestinal disorders up to the age of 9 months: a randomised, controlled trial.
どんな研究?
01 — Summary「トイレトレーニングを始めるのが遅いと、便秘などおなかの不調につながるのでは」という考えを確かめるため、スウェーデンで生後0〜2か月の赤ちゃん271人を、親が介助して早くからトイレ練習を始めるグループと、しないグループにランダムに分けて比べた研究です。生後9か月までの時点で、便秘・コリック(激しい泣き)・いきみといったおなかの不調が起きた割合は、両グループでほとんど差がありませんでした。早い時期からの介助つきトイレトレーニングが、こうしたおなかの不調を減らすという結果は得られませんでした。
要点
02 — Key points- 01生後0〜2か月の乳児271人をランダムに2グループに分けて比べた介入研究
- 02片方のグループは親の介助で早くからトイレ練習を1日1〜3回、週5〜7日行った
- 03生後9か月までのおなかの不調(便秘・コリック・いきみ)の割合は両グループでほぼ同じだった
- 04早い時期からの介助つきトイレトレーニングが、おなかの不調を減らす効果は確認されなかった
- 05練習を実際に続けられた割合は5〜6割ほどで、より長期の影響は今後の追跡で評価される
対象はスウェーデンの乳児に限られ、日本の家庭にそのまま当てはまるとは限りません。練習を続けられた割合は5〜6割にとどまり、効果が出にくかった可能性があります。みているのは生後9か月までの短い期間で、トイレトレーニングの完了時期やその後の排泄トラブルとの関係まではこの研究ではわかりません。
この研究の確からしさ
03 — Evidence書誌情報
04 — Reference- 研究デザイン
- ランダム化比較試験
- エビデンス強度
- ランダム化比較試験
- 掲載誌
- Archives of Disease in Childhood
- 発表年
- 2026
- DOI
- 10.1136/archdischild-2025-328792
- 出典
- Europe PMC
この研究が関わる疑問
05 — Questions関連する研究
06 — Relatedイランの子どものトイレトレーニング(横断研究)
イランの親に、トイレトレーニングを始めるのに適した年齢ややり方をどう考えているかを聞いた調査です。多くの親が1〜2歳ごろに始めるのがよいと考え、集中的に教える方法と子どものペースに合わせる方法がほぼ半々で使われていました。トレーニングを終える時期の平均はおよそ23か月でした。トレーニングを始めた・終えた年齢と、その後のおしっこの問題(昼や夜のおもらし)との関連はみられませんでした。
トイレトレーニングのやり方による効果のちがい(系統的レビュー)
おしっこ・うんちを自分でできるようになるためのトイレトレーニングの方法について、それまでの研究を集めて整理したレビューです。健康な子どもでは、集中的に教える方法(アズリン&フォックス法)も、子どものペースに合わせる方法(子ども主導法)も、どちらも早く・うまく身につくと報告されていました。ただし2つの方法を直接くらべた研究はなく、どちらが優れているかははっきり言えませんでした。研究ごとに対象や進め方がばらばらで、まとめて統計処理(メタアナリシス)はできませんでした。
トイレトレーニングの完了時期に関わる要因
トイレトレーニングを終えた子どもをもつ372人の親に聞き取りをして、いつ・どんな子がトレーニングを終えたかを調べた研究です。平均すると2歳7か月ごろにトレーニングを終えていました。完了が遅めだったのは、早産で生まれた子や、母親が家の外で働いている家庭の子という関連がみられました。一方で、完了時期の早い遅いと、おしっこの問題や便秘との関連はみられませんでした。